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フランスでは8月より、紙の領収書の発行が廃止された。これは、紙や水などの資源を守るための措置で、銀行などの各種機関の領収書なども対象となる。
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フランス政府は、2023年8月から、紙の領収書の発行を禁止した。多くの小売店のレジでは、自動的にレシートが印刷されるが、これを廃止。紙や水などの資源を守るための取り組みの一環だ。
これは2020年に可決された法案が施行されたもので、小売店で印刷されるレシートのほか、銀行などの各種機関で発行される領収書や、割引の内容が記された紙の領収書が対象となる。また、レストラン、ホテル、美容室などの一部のビジネスについては、領収書の印刷が引き続き義務付けられるという。
レシートによく使われるのは、熱が伝わると黒く印字される特殊なインクを使用した感熱紙だ。しかし感熱紙は特殊な薬品が使われているため、リサイクルするのは困難という面があった。そのため、レシートを廃止して、紙などの資源を節約しようという趣旨だ。
レシートが必要な場合は、客が店側に領収書を求めることも可能で、店によってはSNSや電子メールなどのデジタルのレシートも提供される。
どんな店でも、使うたびに当たりまえのように渡されるレシートの存在。しかし、考えてみれば、毎日その量はかなりのものになると気づくはずだ。しかもその大半は、リサイクルが難しい感熱紙だ。それならば、レシートそのものを廃止するという制度は、とても理にかなっていると言える。
しかも、今ではスマホが広く普及しており、SNSやメールなどでデジタルでレシートを送付することも可能だ。フランスでは、今回の措置を受けて、多くの小売大手が1年以上前から、レシートの廃止を進めてきたという。
フランスのように、紙のレシートをもらうという既成概念を壊し、新しいスタンダードを作っていくことも必要かもしれない。
※参考
Paper Receipts No Longer Issued Automatically In France|ESM
France to end non-essential printing of paper receipts|Euronews
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