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国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)は、これまで策定を進めていた「サステナビリティ開示基準」の最終版を発表。温暖化ガスの排出に関する情報開示については、取引先にあたる「スコープ3」まで対象とする内容が盛り込まれた。
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国際サステナビリティ基準審議会は、企業のサステナビリティ情報の開示に関する基準を定めた「サステナビリティ開示基準」の最終版を発表した。
国際サステナビリティ基準審議委員会(International Sustainability Standards Board、ISSB)とは、企業がサステナビリティ関連の情報を開示するにあたり、統一された国際基準を設けることを目的につくられた組織だ。
これまでに草案が公表されており、今回発表されたのは、その最終版。企業はこのスタンダードにもとづいて、情報開示を行うことになる。
「サステナビリティ開示基準」は、以下の2つ。
・「サステナビリティ全般に関する基準(S1)」
企業のサステナビリティ情報全般について定めたもの
・「気候関連情報開示基準(S2)」
気候変動に関する基準を定めたもの
「サステナビリティ開示基準」のポイントとなるのは、まず企業が排出する温暖化ガスに関して。自社拠点で排出される「スコープ1」と、自社が使用する電気などのエネルギーによって排出される「スコープ2」に加え、バリューチェーン内の取引先への物流や製造時に出る「スコープ3」も含められる。
「スコープ3」は、自社以外の取引先による原材料の輸送や製造工程で排出されるものであり、把握が難しいという面がある。しかし今回の「サステナビリティ開示基準」でスコープ3も対象になったことで、多くの企業が温暖化ガスの排出量開示に向けて動くことになるとみられる。
このほか、地球温暖化や気候変動に伴う災害発生等によるリスク等の開示も求められる。
今回定められた「サステナビリティ開示基準」は2024年1月から適用可能となり、開示の義務化の時期については各国の判断に委ねられる予定だ。
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