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イギリス第2の都市として知られるバーミンガムで、600本の果樹を植える「花のリング」プロジェクトが進行中だ。果樹は市街を一周し、ヨーロッパでもっとも長いとされる11番のバスルートに沿って植樹される。
今西香月
環境&美容系フリーライター
慶應義塾大学 環境情報学部卒。SUNY Solar Energy Basics修了。 カリフォルニア&NY在住10年、現地での最新のサステナブル情報にアンテナを張ってライター活動中
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ロンドンに次ぐイギリス第2の都市で有名なバーミンガム。かつて果樹が豊富だったこのエリアは、「花に囲まれた街」と呼ばれていたが、産業革命を境に木々が切り倒されて、1900年代以降は果樹の85%が失われたという。
しかし最近、この街で再び花を咲かせる「花のリング」プロジェクトが始まった。これまで、イギリスの主要都市で植樹活動を行ってきたナショナルトラストが主導し、ヨーロッパでもっとも長いバスルートといわれ、市内を一周する11番路線に沿って、600本の果樹が植えられた。
コミュニティや学校、ルート沿いの住民に果樹を寄贈したナショナルトラストは、以下のように話す。
「このプロジェクトが、街にとって大切な遺産をつくり出すと信じている。花々は美しさだけでなく、私たちの環境や人間にとっても不可欠な存在だ。それに、ミツバチのように受粉を行う生物にとっても素晴らしいことだろう。また、木は二酸化炭素を吸収して酸素を発生し、空気をきれいにしてくれる」
このプロジェクトには地元の中等学校の学生も参加。自然環境の理解を深め、それを守ることの重要性を体験できるだろう。
バーミンガムの「花のリング」プロジェクトは、植樹活動が都市空間の景観づくりに役立つ以外にも、さまざまな環境保全上のメリットをもたらすことを教えてくれる好事例だ。生態系や生物多様性の保護、さらには地球温暖化対策にもつながるだろう。
植樹による効果はすぐに実感できるわけではないかもしれない。しかし、持続可能な街づくりから得られる将来的な価値は未知数と言える。今回紹介したような植樹活動が、世界各地に広がることを期待したい。
※参考
The plan to create a ‘ring of blossom’ around England’s second city|Positive.News
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