「Onitsuka Tiger」サボテン由来素材のスニーカー「MEXICO 66™ CACTFUL™」登場

「Onitsuka Tiger」がアッパーにサボテン由来の素材を初めて20%以上採用した「MEXICO 66™ CACTFUL™」を発表した。製作過程においても環境に配慮し、リアルレザーでは表現が難しい風合いやカラーリングを環境にやさしい素材で実現した。

ELEMINIST Press

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2022.11.02

「Onitsuka Tiger」新作はサボテン由来 “自然の恵みを描出したカラーバリエーション”でデビュー

パープルのスニーカーとサボテン

日本発のファッションブランド「Onitsuka Tiger」が、ブランドの代名詞ともいえる「MEXICO 66™」のアッパーにサボテン由来の素材を初めて20%以上採用した「MEXICO 66™ CACTFUL™」を発表した。

原材料にメキシコ産サボテンの繊維などを使用。その製作過程においても環境に配慮し、かつ「Onitsuka Tiger」のインテリジェンス・テクノロジーに基づく品質・製品基準を満たした、グローバル規模で展開可能な新素材を「DESSERTO(デザート)」の技術者と共同開発した。

メキシコの「Adrian and Marte(エイドリアン アンド マルテ)」社によって開発された「DESSERTO」は、サボテンからつくられた持続可能な植物ベースの素材だ。柔らかな肌触りが特徴で、用途は幅広く、厳しい品質管理と環境基準に準拠している。

有害な化学物質、フタル酸エステルやPVCを使用せずに、環境負荷を減らし、持続可能な素材提供を目指している。「DESSERTO」は生分解性のサボテン由来の素材として、ファッション、革、家具業界にも活用されている。耐久性に優れ、紫外線にも強く、しなやかな風合いが特徴だ。

リアルレザーでは表現が難しい“風合いやカラーリング”を環境にやさしい素材で

イエローのスニーカーとサボテン

「MEXICO 66™」のアイコニックなデザイン要素はそのままに、アニマルレザーでは表現が難しい、サボテン由来素材の特徴である柔らかな風合いを引き立てるオリジナルカラー5色をラインアップ。さらに、サボテン由来素材の特徴である軽量性を活かしたシューズ設計や、リサイクル素材を使用したシューレースなど環境に配慮した素材を採用している。

「Onitsuka Tiger」とメキシコとの深いつながりは、1966年にさかのぼる。1966年に「Onitsuka Tiger」として発表した「メキシコライン」(現在のOnitsuka Tiger Stripes)や、1968年開催のスポーツの祭典メキシコ大会で、日本選手団が着用したシューズが、今日の「MEXICO 66™」のモデル名やデザインのルーツになっている。

「Onitsuka Tiger」を象徴するモデル誕生のきっかけのひとつとなった国「メキシコ」に、数多く生息するウチワサボテン。それを由来とする素材に「メキシコ」という共通のルーツという親和性と、環境に配慮した素材としての今後の可能性を見出し、今回の開発、新作発表にいたった。

今回「Onitsuka Tiger」は、この「DESSERTO」の技術者とともに「Onitsuka Tiger」の厳しい基準をクリアする、環境配慮と耐久性の両方を兼ね備えた素材の共同開発にいたった。

この素材は、従来のアニマルレザーに比べ、製造過程でのCO2排出量を約80%削減することができる。また、製造時に残ったウチワサボテンは飲食業界で食用にも活用されている。さらにメインのシューズアッパー部分だけでなく、インナーソールやシューレースなどの他パーツ部分などにもリサイクル素材を採用し、環境負荷の低減に努めている。

今回の新作のローンチを祝し、駐日メキシコ大使館によるシューズのデザインやコンセプトの監修が行われ、10月27日(木)には商品発表パーティーがメキシコ大使館で開催された。

「MEXICO 66™ CACTFUL™」は世界15ヵ国のOnitsuka Tiger旗艦店で、2023年1月より展開予定となっている。

在日メキシコ大使館のメルバ・プリーア大使は次のようにコメントを寄せている。「今回Onitsuka Tigerとともにメキシコのサボテンを通して、このようなつながりを持てることを光栄に思います。メキシコのサボテンを使用したこの素材を量産していくことで、世界で流通を促し、雇用創生、国交を繋ぎ、産業繁栄につながることを望みます」。

お問い合わせ先/Onitsuka Tiger
https://www.onitsukatiger.com/jp/ja-jp

※掲載している情報は、2022年11月2日時点のものです。

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