第一三共ヘルスケア株式会社はテラサイクルジャパン合同会社とともに、生活者参加型のリサイクルプログラムとして日本初となる使用済み「おくすりシート」の回収・リサイクルを行う取り組みを開始した。回収されたおくすりシートは分離後、新しい素材として活用される。
ELEMINIST Press
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第一三共ヘルスケア株式会社は、数多くのリサイクルプログラムを実施しているテラサイクルジャパン合同会社とともに、横浜市協力のもと、生活者参加型のリサイクルプログラムとして日本初(テラサイクルジャパン合同会社調べ・2022年10月20日時点)となる使用済み「おくすりシート」のリサイクルする実証実験を10月20日に開始した。
「おくすりシート」とは薬を包装する方法の1つで、錠剤やカプセルをプラスチックとアルミニウムで挟んだシート状のものでPTPシートと呼ばれるものだ。
「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」が本年4月に施行され、資源循環の取り組みの機運が高まっている。一方、「おくすりシート」は、必要不可欠な医薬品包装資材という特性から削減が難しく、日本国内において年間約13,000トンが生産されており、今後も高齢化の進展に伴い使用量の増加が見込まれる。
しかしながら、リサイクル資源として生活者における認知が低く、回収量も少ないため、ペットボトルのようにリサイクルの仕組みが整っていない状況にある。
「SDGs未来都市」として先導的な取り組みを行う横浜市において、このプログラムを開始し、回収対象を当社の製品に限らず医療用医薬品・OTC医薬品の「おくすりシート」すべてとすることで、「おくすりシート」がリサイクル資源であることの認知を高め、資源として循環する仕組みを確立していく狙いだ。
回収実施期間は2023年9月30日(土)までで、回収場所は横浜市中区の薬局、ドラッグストア、病院、公共施設などに設置された専用回収ボックス「おくすりシートくるりんBOX」だ。
回収された「おくすりシート」は、シートのプラスチックとアルミニウムを分離後、各々リサイクル処理され、新たなリサイクル製品として生まれ変わる。
第一三共ヘルスケアは、生活者の健康で豊かな生活に貢献すると同時に、将来世代の健やかな環境を守ることを宣言し、持続可能な社会の実現に向けた活動を推進している。このプログラムが先駆けとなり、将来は企業の枠を超えて広く取り組まれる活動へ発展することを目指し、製薬会社として資源循環の促進における使命を果たしていくとしている。
横浜市 資源循環局長 金澤貞幸氏は、次のようにコメントを寄せている。「廃棄物問題の解決を目指す事業者と医薬品メーカーが連携し、使用済みのおくすりシートの回収・リサイクルをする実証実験は全国初であり、新たな試みをスタートする場所として、横浜をお選びいただいたことに感謝申し上げます。
今回の取組は、市民のみなさまにプラスチックごみの分別・リサイクルを改めて考えていただくきっかけになるのではないかと考えております。ぜひ、多くのみなさまにこの回収・リサイクルの取組にご参加いただきたいと思います。
横浜市は、これからも市民・事業者のみなさまとともにプラスチック対策を着実に進め、SDGsの達成や脱炭素社会の実現に向け力を尽くしてまいります」
お問い合わせ先/第一三共ヘルスケア株式会社
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/company/sustainability/
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