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バレンシアガが、リセールプログラムについて発表。再販スタートアップであるリーフラントと提携して、イタリア、フランス、アメリカ、イギリス、シンガポールの5か国で再販サービスを開始した。
今西香月
環境&美容系フリーライター
慶應義塾大学 環境情報学部卒。SUNY Solar Energy Basics修了。 カリフォルニア&NY在住10年、現地での最新のサステナブル情報にアンテナを張ってライター活動中
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フランス発の高級ブランド「バレンシアガ(Balenciaga)」は、再販サービスのスタートアップであるリーフラント(Reflaunt)と提携してリセールプログラムを開始した。イタリア、フランス、アメリカ、イギリス、シンガポールの5か国で展開される。
リーフラントは、買い取った商品の価格設定や写真撮影、在庫チェックなどを一括して管理。Alexander McQueen(アレキサンダー マックイーン)のようなラグジュアリーブランドから、Net-A-Porter(ネッタ ポルテ)などの大手ECサイトを顧客に抱え、再販プラットフォームを展開している。
バレンシアガの服やファッション雑貨を売りたい利用客は、店頭に持ち込むか、ウェブサイトより集荷サービスを通じてリーフラントに出品できる。そして商品が売れると、現金または20%上乗せされたショップクレジットで受け取ることが可能。ショップクレジットは、ニューヨークの旗艦店、パリの店舗など、バレンシアガ15店舗で使用できる。
この再販プログラムは、循環型ファッションの実現に加えて、顧客のロイヤリティを構築する目的がある。また、バレンシアガの商品に対する再販の需要の高まりも関係する。2022年に発表されたラグジュアリーリセールレポートによると、同ブランドは上位10ブランドのなかでも、再販への需要が前年比+ 41%ともっとも大きいことがわかった。
バレンシアガでは今回の再販プログラムについて、「リデュース、リユース、リサイクル」の実践を奨励し、持続可能な企業を目指すミッションの一環と述べている。
ここ最近、ラグジュアリーブランドの再販プログラム参入が相次ぐ。2022年6月には、イタリアの高級ブランド「Valentino(ヴァレンティノ)」が、ストアクレジットと引き換えに、顧客より回収したビンテージアイテムの販売を開始すると発表している。そのほか、リーフラントのような再販プラットフォームと提携するケースも多い。
ちなみにリーフラントは、2022年8月のシリーズAラウンドで1100万ドル(約16億円)を調達。LVMHのアクセラレータープログラム「La Maison des Startups」に参加するなど、世界的にも注目を集めているスタートアップだ。
これには、新型コロナウイルスの感染拡大によるファッション観の変化や、エシカル消費を望む利用客の増加など、さまざまな要因が後押ししているのだろう。今後も、ハイブランドのリセール参入は増加していくと思われる。ぜひ、それらの動向を注視したい。
※参考
Balenciaga Re-Sell Program
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