バレンシアガ、リセールプログラムを世界5か国で開始

ハンガーラックにかかった洋服

Photo by Vanessa Rauer on Unsplash

バレンシアガが、リセールプログラムについて発表。再販スタートアップであるリーフラントと提携して、イタリア、フランス、アメリカ、イギリス、シンガポールの5か国で再販サービスを開始した。

今西香月

環境&美容系フリーライター

慶應義塾大学 環境情報学部卒。SUNY Solar Energy Basics修了。 カリフォルニア&NY在住10年、現地での最新のサステナブル情報にアンテナを張ってライター活動中

2022.10.19
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再販スタートアップ「リーフラント」と提携

フランス発の高級ブランド「バレンシアガ(Balenciaga)」は、再販サービスのスタートアップであるリーフラント(Reflaunt)と提携してリセールプログラムを開始した。イタリア、フランス、アメリカ、イギリス、シンガポールの5か国で展開される。

リーフラントは、買い取った商品の価格設定や写真撮影、在庫チェックなどを一括して管理。Alexander McQueen(アレキサンダー マックイーン)のようなラグジュアリーブランドから、Net-A-Porter(ネッタ ポルテ)などの大手ECサイトを顧客に抱え、再販プラットフォームを展開している。

バレンシアガの服やファッション雑貨を売りたい利用客は、店頭に持ち込むか、ウェブサイトより集荷サービスを通じてリーフラントに出品できる。そして商品が売れると、現金または20%上乗せされたショップクレジットで受け取ることが可能。ショップクレジットは、ニューヨークの旗艦店、パリの店舗など、バレンシアガ15店舗で使用できる。

この再販プログラムは、循環型ファッションの実現に加えて、顧客のロイヤリティを構築する目的がある。また、バレンシアガの商品に対する再販の需要の高まりも関係する。2022年に発表されたラグジュアリーリセールレポートによると、同ブランドは上位10ブランドのなかでも、再販への需要が前年比+ 41%ともっとも大きいことがわかった。

バレンシアガでは今回の再販プログラムについて、「リデュース、リユース、リサイクル」の実践を奨励し、持続可能な企業を目指すミッションの一環と述べている。

加速する高級メゾンの再販市場参入

ここ最近、ラグジュアリーブランドの再販プログラム参入が相次ぐ。2022年6月には、イタリアの高級ブランド「Valentino(ヴァレンティノ)」が、ストアクレジットと引き換えに、顧客より回収したビンテージアイテムの販売を開始すると発表している。そのほか、リーフラントのような再販プラットフォームと提携するケースも多い。

ちなみにリーフラントは、2022年8月のシリーズAラウンドで1100万ドル(約16億円)を調達。LVMHのアクセラレータープログラム「La Maison des Startups」に参加するなど、世界的にも注目を集めているスタートアップだ。

これには、新型コロナウイルスの感染拡大によるファッション観の変化や、エシカル消費を望む利用客の増加など、さまざまな要因が後押ししているのだろう。今後も、ハイブランドのリセール参入は増加していくと思われる。ぜひ、それらの動向を注視したい。

※掲載している情報は、2022年10月19日時点のものです。

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