Photo by Gogoro
電動バイク業界を牽引する台湾企業「ゴゴロ(Gogoro)」。バッテリーをサブスクリプションで提供することで、充電や買い替えの手間がなくなると世界中で話題で、台湾では月間契約者数が50万人を突破した。電動バイクのシェアリングサービスも展開し、世界各国のEV普及に貢献している。
神本萌 |Moe Kamimoto
フリーランスライター
大学時代に南アジア文化を学んだことをきっかけに、環境や人権の問題に関心を持つ。それ以降、より自分と地球にやさしい暮らしを目指して勉強中。趣味は写真。
知識をもって体験することで地球を変える|ELEMINIST Followersのビーチクリーンレポート
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台湾の電動バイクで90%以上のシェアを誇り、2022年8月には月間契約者数が50万人を突破。いま、世界の電動バイク業界を牽引しているのが、台湾企業「ゴゴロ(Gogoro)」だ。2022年9月には、シンガポールとイスラエルへ進出し、ますます注目を集めている。
ゴゴロが世界でシェアを伸ばしている理由は、バッテリーのサブスクリプションモデルにある。
利用者はバイク本体を購入後、走行距離に合わせてプランを決め、月額料金を支払うだけ。バッテリーが切れそうになったら、「ゴー・ステーション(Go Station)」で24時間いつでもフル充電されたバッテリーと交換できる。
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走行中にバッテリーの残量を心配する必要もないし、自宅で充電することもない。長距離走行で、予備のバッテリーの準備や充電のための待ち時間も不要だ。
ゴゴロは、CO2を排出しないだけでなく、電動バイク利用者が抱えている困りごとまで解決してくれるのだ。
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アプリでゴー・ステーションの位置を確認できる。
月額料金は地域や走行距離によって変わるが、台湾では1,000円程度から利用可能だそう。専用アプリを使えば、ゴー・ステーションの場所も確認できる。またゴゴロの電動バイクの価格は、一般的なバイクの価格帯とほぼ変わらないという。
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ゴー・ステーション。
現在、台湾にあるゴー・ステーションの数は2,240カ所以上。ゴー・ステーションは、電気自動車などの充電施設より場所をとらないため、これだけ多くの場所に設置できたという。50万人もの人々が利用しているのも、うなずける。
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ゴゴロは、電動バイクのシェアリングサービス「ゴー・シェア(Go Share)」も、インドネシア、韓国など世界中で展開している。
利用方法は、ゴー・シェアのアプリに登録するだけ。アプリ内で、借りる場所やゴー・ステーションの場所も検索できる。旅先やちょっとした買い物の移動手段にぴったりだ。
日本では、石垣島でゴー・シェアが導入されている。3時間までの利用なら3,500円で利用でき、地元の方が買い物や短距離の移動に使うことも多く好評だそう。観光客の利用も増えているという。
ガソリン車よりも環境にやさしい移動手段として、電気自動車や電動バイクの普及が求められている。
だが、環境負荷を減らすためには、短距離であれば徒歩や自転車で移動したり、公共交通機関を利用したりする心がけが大切だ。日々の移動手段を見直して、できることからはじめてみよう。
※参考
Gogoro
Gogoro launches sales of its battery-swapping electric scooters in Israel, also enters Singapore|electrek
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