【気候変動による世界の被害】北極・南極の気温が30℃上昇

【気候変動による世界の被害】3月は干ばつと洪水が頻発 水の安全保障が課題

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2022年3月、南極と北極に熱波が到来。平年気温より30℃以上、上回った。また気候変動によって洪水や干ばつが世界各地で頻発。セネガルで開催された「世界水フォーラム2022」では、気候変動の進行による水リスクの高まりなどが議題となった。

今西香月

環境&美容系フリーライター

慶應義塾大学 環境情報学部卒。SUNY Solar Energy Basics修了。 カリフォルニア&NY在住10年、現地での最新のサステナブル情報にアンテナを張ってライター活動中

2022.03.31
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北極で30℃ 南極で40℃上昇

北極で30℃ 南極で40℃上昇

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2022年3月、北極と南極が熱波に襲われ、北極では平年より30℃以上、南極では40℃以上高くなった。例えば、平年の気温が-43℃の南極のある地点で、3月18日には-10℃を記録。同日の南極大陸全体の気温は、1979年から2000年の基準気温より約4.8℃も上昇し、異常な猛暑が続いている。

この異常事態に対し、専門家は気候変動の兆候ではないと述べているが、同じようなことが繰り返し起こる場合は地球温暖化が関係している可能性があるという。

世界水フォーラムでも気候変動と水問題が議題に

「水と衛生への普遍的なアクセス」がWWFの最重要課題

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2022年3月21日よりセネガルの首都ダカールで開催された第9回世界水フォーラム。ここでも気候変動に関する議題が挙がった。とくにアフリカでは、気候変動の進行による水リスクの高まりが深刻。水に関する不衛生な環境に加えて、地球温暖化に起因する水不足が極端化している。

さらに、洪水や干ばつ、降水パターンの変化、海面上昇、塩水化など、気候変動の大半は水にまつわる問題であり、地球上の水循環システムに直接的に影響を与える。

今回のフォーラムでまとめられたダカール宣言では、「水と衛生への普遍的なアクセス」を確保することが「Blue Deal(ブルーディール)」としてまとめられた。

モロッコで約6か月雨なし 過去40年で最悪の干ばつ

大西洋と地中海に面したモロッコでは、過去40年間で最悪の干ばつが発生している。同国では2021年9月以来ほぼ雨が降っておらず、貯水量は例年のわずか11%まで低下。専門家は、気候変動と不適切な資源管理によって、飲み水不足を引き起こす可能性があると警告している。

東部の観光の中心地であるマラケシュとウジダでは、水供給を確保するために、すでに12月から地下水の利用を開始。政府は2月に、困窮している農業部門へ約10億ユーロ(約1300億円)の支援を発表している。

南スーダンで干ばつと洪水が深刻化

モロッコ 過去40年で最悪の干ばつで衰退

Photo by Juanita Swart on Unsplash

気候変動による洪水と干ばつにより、南スーダンのジュバでは脆弱で不安定な地域の状況を悪化させる恐れがあると、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)が警告した。

同国はアフリカ最大の難民の発生地であり、その数は230万人を超える。だが滑走路が水没し飛行機の利用ができないなど、外部からの支援が届きにくい状態となっている。最悪の事態を避けるためにも、早期警告や打開策への投資が非常に重要であると、UNHCR気候行動特別顧問のアンドリュー・ハーパー氏は主張している。

オーストラリア 洪水と干ばつの二極化

オーストラリア・ニューサウスウェールズ州で、2月下旬から洪水が発生。北部のウィルソンズ川では記録的な水位レベルに達し、約15,000人が避難した。オーストラリア気象局によると、サザンハイランズのミタゴンでは3月8日までの24時間で232mmと、もっとも高い降水量を記録した。

オーストラリア東海岸が大洪水に見舞われる中、別の地域では年間平均降水量を下回る干ばつに見舞われている。メルボルン大学で地理学および大気科学を専門とするデービッド・カーロイ教授によると、同国の北部や東部で降雨量が増加し、南西部で酷い乾燥が見られるのは、ラニーニャ現象による異常気象の典型だという。

米カリフォルニアの87%で干ばつ

カリフォルニアの全体の約12%が極度の乾燥地帯へ

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アメリカ・カリフォルニア州で干ばつが深刻化。州の87%で干ばつが発生しており、約12%は2番目に深刻なレベルの状態にあるという。この極端な干ばつは2021年12月より続くものだ。

しかもカリフォルニア州では積雪量も少なく、州全体の貯水量は平均の約73%にとどまり、深刻な水不足問題に直面している。ギャビン・ニューサム州知事は州民に、水の使用量を2020年より15%削減するよう求めている。

アメリカ南部で竜巻が多発

アメリカのテキサス州、オクラホマ州、ルイジアナ州などの南部で竜巻が多発した。ルイジアナ州ニューオーリンズでは3月22日、観測史上2番目に強力な竜巻が発生。気象庁によると、瞬間最大風速は時速160マイル(約257km)に及んだ。この竜巻により、300近い建物に損害が生じ、そのうち41棟が破壊され、さらに92棟に大きな被害を与えた。

韓国で山火事 ここ10年でもっとも大きな被害

韓国では3月4日、蔚珍(ウルジングン)で森林火災が発生。6,000ヘクタールの土地が焼失し、近郊の原子力発電所と天然ガス施設の近くまで火災が広がった。消化活動には数千人の消防士と軍隊が出動。6,200人以上が避難対象となり、少なくとも159戸の家屋と46棟の建物が焼失した。現地メディアでは「ここ10年でもっとも大きな被害」と報じている。

今回の森林火災の原因は、強風と乾燥である可能性が高いという。国連は、地球温暖化や森林伐採、農地転用などによって、山火事が2100年までに50%増加すると警告している。

※掲載している情報は、2022年3月31日時点のものです。

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