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インディアナ州の町で、非人道的な環境で育てられた犬と猫の販売を禁止する条例が制定された。これは隣接するイリノイ州で、ペットショップでの犬・猫の販売を禁止する法律ができたことがきっかけだ。アメリカでは、カリフォルニア州、ワシントン州などで、同様の禁止法が制定されている。
染谷優衣
フリーランスライター
YouTubeのThrift Filp動画をきっかけにサステナブルに興味を持つ。最近は洋服のリメイクを勉強中。リサイクルショップで掘り出し物の古着を見つけるのが好き。
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アメリカ、インディアナ州北西部のダイアー町は2021年10月、非人道的な環境で育てられたペットの販売を禁止する条例を可決した。
この条例では、ペットショップで犬、猫、ウサギを販売することを禁止。条例に違反した場合、1回の違反につき最大500ドル、継続的な違反の場合は1日につき500ドルの罰金が科せられる。
同条例では、ペットショップは、動物保護施設などと協力して、里親を募集している犬、猫、ウサギを展示するスペースを設けることが可能だ。
さらにダイアー町に続き、同じインディアナ州のハイランド町も同様の条例を可決した。ハイランド町の条例では、違反者に対する特別な罰則は規定されていない。しかし一般的な罰則規定に該当し得るとして、1日最大2500ドルの罰則が適用される可能性があると、地元関係者は述べている。
インディアナ州でこのような条例を制定した自治体として、ダイアー町は3番目、ハイランド町は4番目となる。近隣のクラウンポイント、マンスター、ホバートなどの町でも、同様の条例の制定を検討中という。
インディアナ州動物愛護協会のディレクターを務めるサマンサ・モートンは、今回の条例制定について、イリノイ州で2021年8月に制定された新しい法律がきっかけだったと語っている。
この法律では、悪質なブリーダーなど、「パピーミル」と呼ばれる非人道的な環境で育てられた動物の販売のほか、ペットショップでの犬と猫の販売を禁止している。イリノイ州とインディアナ州は隣接していることから、この法律を逃れるために多くのペットショップがインディアナ州に流れてくることが予想された。
そこでインディアナ州の自治体がこのような条例の制定に動いたのだ。インディアナ州動物愛護協会では、2022年にはイリノイ州と同様の法律を州レベルで提案する予定という。
アメリカで「パピーミル」を禁止する最初の法律は、2017年にカリフォルニア州で制定された。その後メリーランド州が続き、現在はワシントン州、ニューヨーク州、メイン州、イリノイ州などで制定されている。
このようにアメリカでは、劣悪な環境で動物を育てることを禁止する動きが生まれている。とくに隣接する地域では同じような法律や条例が制定されやすく、好影響が波及しやすいようだ。
※参考
Northwest Indiana communities considering ordinance to ban puppy, kitten mill pet stores|Northwest Indiana Times
Movement to Ban ‘Puppy Mill’ Dogs in Pet Stores Gains Steam|Pew Charitable Trusts
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