ベジタリアン・ヴィーガン業界関係者の有志により発足した「Vege for peace(ベジフォーピース)」は、新型コロナウイルスの影響により苦境に陥っている、ベジタリアン・ヴィーガン飲食店を支援するプロジェクトを発足。さまざまな手法で支援を行う。
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新型コロナウイルスの政府外出自粛要請により、飲食業界はどの店も軒並み客数を減らしており、経営が難しくなっている。なかでも、ベジ・ヴィーガン飲食店にとくにダメージが大きい理由は、インバウンド(外国人が日本に訪問する旅行)の減少だ。
日本政府観光局によると、2020年3月の訪日外国人数は前年同月比93%減の19万4,000人で、これは31年ぶりに20万人を下回ったことになる。店によっては、客数のほとんどを観光客が占めていたところもあり、客数が9割減になるお店も出てきているという。
そこで、苦境に陥っている「ベジタリアン・ヴィーガン」飲食店および生産者を支援するため発足したのが「Vege for peace(ベジフォーピース)」だ。ベジタリアン・ヴィーガン業界関係者の有志が「#おいしいヴィーガンを未来につなぐプロジェクト」を立ち上げた。
有志には、日頃からベジ・ヴィーガンの普及推進で活躍する専門家や人気ヴィーガンブロガー、インフルエンサーなどが全国から参加。SNS集客支援や、販路開拓無料相談、クラウドファンディングなどでサポートを行う。
インバウンド減少のほかに影響しているのが、「ベジタリアン・ヴィーガン」の飲食店は原価が高くなる傾向にあることだ。健康を重視し、オーガニック食材や伝統発酵調味料など、こだわりの原材料を使い、手間暇かけてつくることがコンセプトであることから、他の飲食店より材料の値段が上がってしまうのだ。
しかし、新型コロナウイルスをきっかけに健康志向という観点から、腸内環境や抗酸化作用、免疫力向上にも注目が集まっている。こうした流れをうまくプロジェクトにつなげ、体・心そして地球にもやさしいベジ・ヴィーガンの食事やライフスタイルのよさを広めていきたいとしている。
「#おいしいヴィーガンを未来につなぐプロジェクト」では、日本初「ベジ・ヴィーガン料理のテイクアウト・デリバリーマップ」を全国エリアで作成。180店舗のリストが順次無料掲載されている(現在はアプリ版へ移行)。
また、医療従事者支援プロジェクトへの食材協賛、余剰食材を抱える生産者とベジ・ヴィーガン飲食店のマッチング・新規開拓支援など、さまざまな支援を行う。運営支援のためのクラウドファンディングや飲食店応援イベントも実施予定だ。
さらにベジフォーピースの特設支援サイトでは、通販を開始した店の無料紹介や飲食店のための支援策をまとめた情報を掲載。Facebookグループでは支援を求める人が自由に投稿できる場も設けている。
6月6日からはヴィーガン料理家の先駆者である野菜料理家「庄司いずみ」とのコラボでオンラインレッスンを開催。LIVE配信でヴィーガン料理界のトップシェフによる料理レッスンとレストラン紹介を行う。
問い合わせ先/ベジフォーピース
https://mirai-sanpo.com/
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