何気なく宅配を使うのはやめる アマゾンの取り組みから考えるサーキュラーエコノミー

ELEMINISTでは全5回にわけて、『サーキュラー・エコノミー 企業がやるべきSDGs実践の書』に書かれている内容について紹介。第3回目は「“GAFAM”とサーキュラー・エコノミー」について。

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2021.05.21
SOCIETY
学び

エシカルインフルエンサーとは? マーケティング起用のメリットや取り組みを解説

「サーキュラーエコノミー(循環型経済)」──行政や企業を中心に浸透してきた概念ではあるが、いま個人でも正しい知識を身につけ、一刻も早くその実現を達成できるようアクションを起こしていく必要がある。

使い終わったらモノを廃棄する「リニアエコノミー(直線型経済)」や、まだ使える廃棄物を循環資源として再利用する「リサイクリングエコノミー」など、私たちが経済成長の過程で取り組んできた生産や消費のあり方は、いずれにせよ廃棄物が生まれてしまう方法だった。それらに対して、まずは廃棄物と汚染を発生させないことを前提とするのが「サーキュラーエコノミー」の考え方だ。

紹介するのは『サーキュラー・エコノミー 企業がやるべきSDGs実践の書』(中石和良)。タイトルからビジネスパーソンひいては企業向けと捉えてしまう人もいるかもしれないが、内容は予備知識が少なくても問題なく読み進められるようになっている。

また、サーキュラーエコノミーの実現に向けて取り組みをおこなっている先進企業の事例も紹介されているので、ひとりの消費者として商品やサービスを購入する際の企業やブランドを選ぶ基準も得られるはずだ。

ELEMINISTでは全5回にわけて、『サーキュラー・エコノミー 企業がやるべきSDGs実践の書』に書かれている内容について紹介。第3回目は「“GAFAM”とサーキュラー・エコノミー」について。

『サーキュラー・エコノミー 企業がやるべきSDGs実践の書』とは?

『サーキュラー・エコノミー 企業がやるべきSDGs実践の書』の表紙

日本では、ある誤解が生じているというサーキュラーエコノミー。本書ではGAFAMをはじめ先進的な考え方で取り組みをおこなっている企業の実例をとりあげながら、詳しくわかりやすく、そして正しくその仕組みやシステムを紹介。“サステナブルやエシカルといった社会貢献にはコストがつきもの”という誤解を紐解いている。

欧米企業ではSDGsの17の目標を達成するための具体的な方法論として注目を集めるサーキュラーエコノミーについて、ビジネスパーソンだけでなく一個人として具体的なアクションを起こすきっかけとなり得る1冊だ。

宅配で排出される二酸化炭素を考える

今回は、いまや私たちの日常生活には欠かせないサービスや製品を提供している「GAFAM」のサーキュラーエコノミーに関する取り組みについて紹介。すべての企業活動を再生可能エネルギーで賄うグーグルや、回収した製品の再利用に力を入れるアップルに続き、注目したいのはアマゾンの取り組みだ。

アマゾンは2019年、「シップメント・ゼロ」という2030年までに商品配送における二酸化炭素排出量を半減させると明言した計画を発表。配送時の電気自動車やバイオジェット燃料の活用だけでなく、再生可能な包装、再生可能エネルギーの活用などの計画を掲げている。

新型コロナウイルス(COVID-19)による巣ごもり需要も相まって、日本国内でも「宅配」の取り扱い数は急増中。サーキュラーエコノミーへの移行にいち早く動き出している「GAFAM」の取り組みと、日本が直面している状況をふまえて、私たちはいつも利用しているサービスや製品の背景について知る必要があるのだろう。

アマゾンが取り組む二酸化炭素排出量の削減方法(*本文から引用)

アマゾン配達員の様子

Photo by Christian Wiediger on Unsplash

グーグル、アップル、そしてマイクロソフトが激しいつばぜり合いをする中、残りの2社はどういった対応をしているのか。アマゾンでは、2019年に「シップメント・ゼロ(Shipment Zero)」という計画を発表し、2030年までに商品配送で排出しているCO2を半減させると明言しています。

アマゾンのネット通販で注文した製品は、メーカーからアマゾンの流通倉庫に運ばれ、そこから宅配業者に渡されて自宅まで運ばれます。その間、トラックやワゴンがCO2を排出して環境に負荷を欠けているのは明らかでした。

国土交通省が発表した試算によると、2018年度の日本全体のCO2排出量11億3800万トンのうち、運輸部門からの排出量は2億1000万トンと全体の18.5%を占めます。しかも、このうち貨物自動車が36.6%を占め、日本全体の6.8%のCO2を貨物自動車が排出している計算です。アマゾンがこのCO2の削減に乗り出すとなると大きな効果が期待できるでしょう。

アマゾンでは配送での電気自動車の活用や、バイオジェット燃料を用いた航空輸送を計画。その他、再生可能な梱包・包装、再生可能エネルギーの活用などを具体的な施策としました。2030年までに使用する電力を100%再生可能エネルギーに切り替える約束もし、パリ協定の目標を10年早めて2040年までにゼロカーボンを目指しているとのことです。

ポプラ社

サーキュラー・エコノミー

946円

※2021.03.04現在の価格です。

※掲載している情報は、2021年5月21日時点のものです。

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