3月12日より、ELEMINIST SHOPで野口勲氏による書籍『タネが危ない』が発売された。同氏は伝統野菜のタネを扱う専門店「野口のタネ」の三代目店主を務めており、在来種や固定種など伝統野菜の種を扱う第一人者だ。本書では「F1(一代雑種)」という技術が抱えるリスクを訴えている。
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伝統野菜の種を扱う専門店「野口のタネ」店主の野口勲氏による書籍『タネが危ない』が、3月12日よりELEMINIST SHOPで発売された。
本書は、日本の農業においても広く活用されている「F1(一代雑種)技術」の危険性を訴えるものだ。
F1種とは、異なる種類の親をかけ合わせることで、両方の優れた性質を受け継いだ種のことだ。例えば形が悪く味のよいものと、形がよく味の悪いものをかけ合わせることで、形も味もよい野菜をつくることができる。
一方でF1種からできた種も同じ性質が現れるかというとそうではなく、異なる種をかけ合わせる利点は世代を経るごとに失われていく。よって農家をはじめ野菜を育てる人は毎年種を購入する必要があるというわけだ。
本書は、こうした技術の危険性を指摘し、自家採種によって伝統野菜を守り育てることの必要性を主張している。
野口氏は親子三代にわたって野口のタネを経営しているほか、2008年には「農業・農村や環境に有意義な活動を行ない、成果を上げている個人や団体」に与えられる山崎記念農業賞を受賞した人物だ。
日本経済新聞社
タネが危ない
1,760円
※2021.03.17現在の価格です。
かなり専門的な本ではありますが、書かれているのは私たちが日々口にしている野菜のこと。SFの世界ですか?というほど訳の分からない農の実態にショックを受けましたが、なかなか危ない国に生きていることを知ったからこそ、無化学肥料・無農薬はもちろんのこと、どんな種なのか?も一つの基準に、野菜を買うようになりました。また、自家栽培の野菜も、固定種のみにし、繋いでいくと決めました。以前はF1も使っていたのですが、固定種ですと自家採種して味がのっていくものもあり、2年目以降の楽しさが違います◎
お問い合わせ先/日本経済新聞社
https://nikkeibook.nikkeibp.co.jp/
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