ドイツ・ベルリン発のアグリテックスタートアップ「Infarm(インファーム)」が、最新の大型自動栽培センター「Growing Centers」の立ち上げを発表した。施設内には高さ約10~18mほどのスマート栽培ユニットが数十個並び、従来の農法よりも400倍栽培効率が高いという。
染谷優衣
フリーランスライター
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屋内垂直農法「スマート栽培ユニット」で鮮度の高い野菜栽培をおこなうドイツ・ベルリン発のスタートアップ「Infarm(インファーム)」。先日、約1万平方メートルの農地分の作物が栽培できる「Growing Centers」の立ち上げを発表した。
農場と配送センターが一体となっている大容量の自動栽培センターで、施設内には高さ約10~18mほどのスマート栽培ユニットが数十個並ぶ。ユニットに搭載されたビッグデータ、IoT、クラウドアナリティクスの技術を使い、二酸化炭素濃度や温度、光量などの栽培環境をオンラインで管理できる。従来の農法よりも400倍栽培効率が高いという。
また1時間ごとに約20lほどの水が再循環されるため、1年間で最大1,000万lの水の削減が可能となる。電力は再生可能エネルギーとスマートLEDマネジメントの活用によって、以前の自社製品より40%も節電できるという。
「Growing Centers」は、2025年までに新規市場を開拓しながら100カ所の設置を目指している。達成すれば、約150万平方メートル分の農場で収穫できる4億5,000万本分の植物量と同等になる。年内には東京やロンドンを含めた世界の主要な都市に15カ所設置予定だ。
これまで「Infarm」は、独自の技術を搭載した店内栽培型の「スマート栽培ユニット」をスーパーマーケットや飲食店に提供してきた。現在、その数は世界中で1,200カ所にもおよび、約3,000億ものデータを収集してきたという。
いままではプラットフォーム側としてサービスを提供してきた同社が、ついに農業のサプライヤー側にまわることになる。しかも、すでに主要都市での設置計画が立っているとなると、「Growing Centers」で栽培された野菜が市場の主流になる未来はそう遠くないだろう。
参照サイト/Infarm
https://www.infarm.com/en/articles/infarm-heralds-the-next-generation-of-cloud-enabled-farming
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