50回目のアースデイとなる2020年4月22日、「カプリ・ホールディングス・リミテッド」は、CSR(企業の社会的責任)を果たすため、グループ全体としての取り組み指針を発表した。環境と社会の持続可能性に関する問題に対して目標達成するための、グローバル戦略を概説するものとなっている。
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50回目のアースデイとなる2020年4月22日、「カプリ・ホールディングス・リミテッド」は、CSR(企業の社会的責任)を果たすため、グループ全体としての取り組み指針を発表した。
同グループが打ち出した指針は、傘下ブランドがこれまで各自で行ってきた有意義な取り組みをベースに策定したもの。
環境と社会の持続可能性に関与するあらゆる重要な問題(※1)に関する有意義で測定可能な目標を達成するための、グローバルな戦略を概説するものとなっている。
「カプリ・ホールディングス・リミテッド」は、デザイン、スタイル、クラフトマンシップにおいて、業界をリードする有名ブランドで構成されるグローバルファッションラグジュアリーグループ。
傘下ブランドが扱う製品は、ウィメンズおよびメンズアクセサリー、フットウェア、レディ・トゥ・ウェア、ウェアラブル端末、腕時計、ジュエリー、アイウェア、あらゆる種類のフレグランスなど、ラグジュアリーファッション領域におけるすべての分野が網羅されている。
グループとしての目標は、各ブランドの独立性とそれぞれのDNAを確実に維持しながら、世界規模のブランドビジネスを継続的に拡大することである。カプリ・ホールディングス・リミテッドはニューヨーク証券取引所に、CPRIのティッカーシンボルで上場している。
カプリ・ホールディングスがCSR指針として掲げるすべての目標および目的は、国連による17項目のSDGs(持続可能な開発目標)に則している。
2025年までに、同社の事業活動における100%カーボンニュートラル化を実現するとともに、保有施設および運営施設における再生可能エネルギー使用率を100%に引き上げることを目標とするという。
炭素排出量を実質ゼロにするという目標に基づき、パリ協定に定める目標を達成するための努力の一貫として、2021年までに、国連の「Science Based Target Initiative」(※2)に準拠した、事業およびサプライチェーン全体における炭素排出削減目標も策定する予定だ。
また今回のCSR指針は、いままで取り組んできた長期的な慈善活動も重要視している。画期的な成果として、マイケル・コースの「ウォッチ・ハンガー・ストップ・プログラム」を通して、世界の貧困地域に暮らす子どもたちに1,900万食以上の食事を提供した一例がある。
事業およびサプライチェーン全体における活動に焦点を当て、それらが環境に与える影響の大幅な削減を目指す。
すべての従業員にとって、支援が手厚く、健全で、ダイバーシティ&インクルージョンの土壌がととのった職場を築いていく。
グループを構成する各ブランドの才覚、活力、成功を、世界中の支援を必要とする人々につなぐ。
あらゆる重要な課題に目を向け、すでに開始している、解決に向けた取り組みを紹介する。
1. 2025年までに、すべての梱包用プラスチックを、再生可能または堆肥化可能プラスチック、もしくは再生または再利用プラスチックに変更する。
2. 2025年までに、販売時の梱包材をすべて、再生可能材料または持続的調達が可能な材料にする。
3. 主要サプライヤーと連携して水の使用料を削減する。
4. サプライチェーンのトレーサビリティを実現する。
5. 2025年までに、同社製品に使用するレザーの95%以上を、認証を受けた革なめし工場から調達する。
6. 組織内のダイバーシティ&インクルージョンを促進する。この目的の一貫として、社内に「Global D&I Council」を立ち上げた。
7. 国連の「Framework for Corporate Action on Workplace Women’s Health and Empowerment 」(※3)に則り、2025年までに、人権と適正賃金に重点を置いたサプライチェーンのエンパワーメントプログラムを実施する。
CSRに関する目標の発表と同時に、ジョン・D・アイドル(会長兼経営最高責任者)が「国連グローバル・コンパクト」に署名した。参画に先立ち、5つの協定や誓約(※4)にも署名。
環境と社会の持続可能性に関して、継続的な変化を起こし、総合的な影響力を高めるために、業界団体、CSRの先導者、他ブランドと協調する姿勢を示している。
国連グローバル・コンパクトは、国連事務総長が世界中の企業に向けて特別に提唱した企業の自主行動原則。参画する企業には、人権、労働、環境、腐敗防止の4分野において、国連が提示する10の普遍的な原則に沿った運営方針、および戦略を策定することが求められる。
2000年に開始された同原則の使命は、グローバルなビジネスコミュニティーが、責任ある企業活動を通して国連の目標と価値観を推進するよう、導き、支援することだ。現在では、世界160カ国以上の1万を超える企業と約3000の団体が加盟。60以上の地域ネットワークを擁する世界最大規模の、企業の持続可能性イニシアチブとなっている。
参照先/国連グローバル・コンパクト
https://unglobalcompact.org./
「(前略)当社では、これまで傘下ブランドが各自ですでに実施していた持続可能性に向けた取り組みと、ブランド間で共通するコア・バリューについて評価しました。また、環境や、当社事業の現場となるコミュニティに対して、そして当社とともに働く人々に対して、当社がグループ全体として負う責任についても検討しました。(中略)我々が暮らす世界がよりよいものとなるよう、当社は事業のあり方を改善し続けます。」
※1 資材調達、温室効果ガスの排出、水の使用、廃棄物削減、ダイバーシティ&インクルージョン(個々の違いを受け入れ、認め合い、生かしていくこと)、慈善活動などを指す。
※2 科学的根拠に基づく排出削減目標に関するイニシアチブのこと。
※3 職場における女性の健康と権利拡大に関する企業活動の枠組み)
※4「UN Women’s Empowerment Principles(国連女性のエンパワーメント原則)」「Fashion Pact(ファッション協定)」「the CEO Action for Diversity&Inclusion(ダイバーシティ&インクルージョンのためのCEOの活動)」「Open to All Pledge(差別撤廃の誓約)」のこと。
問い合わせ先/CAPRI HOLDINGS LIMITED
http://www.capriholdings.com/corporate-overview/default.aspx
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