オーストラリアのクイーンズランド州グレートバリアリーフ全域にて、世界最大のサンゴの一斉産卵が12月4日から6日にかけて確認された。この現象は、サンゴ自体の回復力を確認できる重要なものだ。今後も気候変動への即応的な行動が求められる。
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Photo by (C)クイーンズランド州政府観光局
12月4日から6日にかけて、オーストラリアのクイーンズランド州グレートバリアリーフ全域で、世界最大のサンゴの一斉産卵が確認された。数多くのサンゴが種を繁栄させようと、何兆個もの卵子と精子を一斉に海に放出したのだ。
「海中の吹雪」に例えられるこの自然現象は、オーストラリアでは夏の時期にあたる11月〜12月の時期に発生する。
サンゴの一斉産卵は、サンゴ自体の回復力を示す、グレートバリアリーフの回復プロセスにおいてもっとも重要な、年に一度の現象と言われる。
Photo by (C)クイーンズランド州政府観光局
この現象に対して、数多くの有識者たちがコメントを寄せている。
水中ビデオグラファーで海洋生物学者でもあるスチュアート・アイルランド氏は「幸運にも20年以上にわたってグレートバリアリーフでサンゴの産卵を目撃、記録してきました。それでも毎年がとても特別です」と喜びのコメントを寄せた。
グレートバリアリーフ海洋公園局のチームサイエンティスト、デビッド・ヴァッケンフェルト博士は「毎年確認される新たなサンゴの誕生は、気候変動によって困難な状況にあるものの、未来にはまだ希望があることを示しています」と述べる。
一方で「私たちはいますぐに行動をおこさなければなりません。世界中の人々の行動により、美しいグレートバリアリーフを未来の世代に残す役割を担うことができます」と、喜びとともに未来への警鐘を鳴らすメッセージを寄せた。
問い合わせ先/クイーンズランド州政府観光局
https://www.queensland.com
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