環境未来都市の基盤となる「環境モデル都市」とは 選定都市の取り組み事例から環境問題を学ぶ

山と都市の風景

現在さまざまな企業が持続可能な社会を目指して取り組む活動をしているが、都市や自治体単位で持続可能な社会を目指す「環境モデル都市」という制度がある。それは一体どのような都市なのか?事例とともに紹介する。

2021.01.30

環境モデル都市とは

木々の遠景に見える高層ビル群

Photo by Photo by Jeff Kingma on Unsplash

環境モデル都市とは、温室効果ガスの大幅削減など持続可能な低炭素社会の実現に向け高い目標を掲げて取り組む都市のことだ。選定には、都市は日本政府による審査がある。

初めての選定は2008年7月22日で、全国から82件の提案があり6つの自治体が選ばれた。また追加選定の候補として、7つの自治体も残った。2009年1月22日に、すべての追加選定候補都市が正式に環境モデル都市として選定された。

環境未来都市との違い

環境未来都市とは、環境や高齢化などの課題に対応し、環境・社会・経済の3つの価値を生み出す持続可能な都市のことだ。

その実現のために、誰もが暮らしたいと思う、住民たちに活力が生まれるようなプロジェクトに取り組んでいる。

環境モデル都市の取り組みは、「環境未来都市」構想基盤を支えるものになる。

環境モデル都市選定の目的や条件

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Photo by 贝莉儿 DANIST

目的

日本を低炭素社会に転換し、未来の低炭素都市像を世界に提示するために、温室効果ガスの大幅削減など高い目標を掲げて先駆的な取り組みにチャレンジする都市を「環境モデル都市」として選定・支援することを目的としている。

条件

温室効果ガス削減の以下の5つに対応にできるかどうかで厳選される。

「温室効果ガスの大幅な削減」 「先導性・モデル性」 「地域適応性」「実現可能性」「持続性」

また2020年現在の選定都市については、現在は合計で23の環境モデル都市が存在し、各自治体で持続可能な低炭素社会の実現に向けた活動に取り組んでいる。

3つの代表的な環境モデル都市の取り組み事例

熊本県水俣市

熊本県水俣市は、環境モデル都市認定が始まる前の1992年に、日本初の「環境モデル都市づくり宣言」を行った都市だ。

ごみの高度分別など、水俣市独自の環境政策を市民と協働で取り組んできた。その成果が認められ、2008年7月の最初の環境モデル都市選定時に認定を受けている。

具体的な取り組みとして、クリーンエネルギーの使用転換を促進。省エネ、リサイクルを日常化する環境配慮型暮らしの実践。森林を育て、街中の公園や緑地の整備を図るなど、自然との共生を試みている。

また水俣市といえば、工場の有害な廃棄物によって生まれた公害「水俣病」の歴史が有名だ。その悲惨な公害を2度と発生させないために、水俣病の教訓を日本だけでなく世界に発信している。

水俣市の温室効果ガス排出量は、2005年に約17.6万トン。それを基準とし、2020年までに32%、2050年には50%の削減を目指し、取り組んでいる。

※掲載している情報は、2021年1月30日時点のものです。

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