スレイジアン(Slaysian)とは、クリエイティブで先進的な活動をするアジア人を称する言葉。「Slay」と「Asian」をかけ合わせた造語で、アジア人アーティストなどの表現に用いられてきた。言葉の由来や事例について紹介する。
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スレイジアン(Slaysian)とは、クリエイティブで先進的な活動をするアジア人を称する言葉である。アジアをルーツとして持つパーソナリティーや、自身のクリエイションに誇りを持つ人々、とくにアジア人アーティストやクリエイターの間で自分たちを表現するために使われてきた。
俗語や慣用句が並ぶオンライン辞書サイトのUrban Dictionaryにも、2016年にスレイジアンが掲載。説明文には、「スレイジアンはアジア人であり、優雅で誰もが魅了されるような、社会に受け入れられる傾向のある人物」と記されている。
スレイジアンは、「Slay」と「Asian」をかけ合わせた造語である。「Slay」はもともと「殺す」を指す単語だが、最近では「かっこいい」「イケてる」といったポジティブな意味の俗語として使われている。
そこにアジア人を表す「Asian」をかけ合わせ、アジア人であることやクリエイティブで面白い活動に誇りを持つ人々の間で使われてきた。
スレイジアンはもともと、ニューヨークを拠点とするアジア系アメリカン人のアーティストたちが「スレイジアン」と呼び合い集っていたことから広まっていったと言われている。スレイジアンは、どのようなシーンで使われているのだろうか。
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近年は、アーティストでありキュレーターとしても活動するジェニー・ラムが、「スレイジアン」と題したアートイベントを企画。彼女はシカゴ生まれだが、香港から移住した両親を持つ中国系アメリカ人だ。これまでシカゴや西洋でのアートシーンにおいて、アジア系アーティストは軽視される傾向にあった。
その才能を披露するため2020年3月20日に行われたショーは、コロナウイルスの影響でオンラインプラットフォームでの開催となったものの注目を集めた。
彼女のウェブサイトでは、スレイジアンについて「反アジア人主義」への抵抗運動だと説明している。自分たちのコミュニティーへの愛を抱き、アジア人であることに誇りを持ってほしいという希望が込められている。
※http://www.artistsonthelam.com/
日本においては、2019年4月に4人組ガールズグループのBanana Lemonが、「Slaysian」をタイトルとした曲をリリースした。同グループは2017年のストリーミング配信を皮切りに、デビュー前ながらSpotifyバイラルチャートTOP10入りを果たしている。
2019年に開催されたアッシュ・ペー・フランスが主催するファッションとデザインの祭典「rooms39」では、世界中のファッション、デザイン 、アートを中心に300ブランドが参加。
社会的テーマとともにクリエイションを発表する「I just αm」というプロジェクトでは、「スレイジアン」をテーマに、アジア人であることやクリエイティブで面白い活動に誇りを持つクリエイターによる展示が行われた。
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