「ケリング」が新本社「ケリングビル」を表参道にオープン グッチ、バレンシアガ、サンローランなどを展開

世界的ラグジュアリー・グループである「ケリング」は、日本の新本社「ケリングビル」を東京・表参道にオープンした。オフィスフロアの他、イベントスペースも設けられ、サステナビリティ関連の講演やイベントが開催される予定だ。材質に天然素材やリサイクル素材などを多用し、環境に配慮している。

ELEMINIST Press

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2020.10.20

新本社「ケリングビル」がオープン 表参道にラグジュアリーブランドが集結

ケリングビル外観

世界的なラグジュアリー・グループの「ケリング」は、日本の新本社「ケリングビル」を東京・表参道にオープンした。グッチ、サンローラン、ブシュロンの店舗が所在する表参道は、グループとブランドにとって重要なエリアだ。

2020年9月にはアレキサンダー・マックイーンが移転し、新コンセプトに基づいた店舗をオープン。11月にはバレンシアガの世界最大級となる店舗が誕生。

さらに2021年には、クリエイティブ・ディレクターのダニエル・リー氏がデザインしたボッテガ・ヴェネタの新しい旗艦店を、ケリングビル1階から3階にオープンする。

ケリングのビジョン「思いやり」を反映したビルデザイン

日が差し込む本社ビルの中

ビルのデザインを手がけたのは、プリツカー建築賞を受賞した建築家、伊藤豊雄氏。2019年にケリングが、リアルエステート・パートナーとともにビルを取得した。

15年以上にわたり表参道のランドマークとして名を馳せてきたこのビルは、単なるオフィスビルではなく、グループのビジョンや哲学を反映している。

ケリングと同じ読みである「caring(思いやり)」に込められたビジョン同様に、各ブランドや従業員、顧客、ステークホルダー全般、さらに地球についてどう考え、どのような関係を築いていけるか、などが意識されているという。

天然素材やリサイクル素材をつかった環境想いの内装

オフィススペースの内装

オフィススペースとなる4フロアは、自然の要素をデザインコンセプトに取り入れることで「日本の家」のような快適なスペースになっている。

内装を手がけた建築家のファラ・タライエ氏は「ケリングビルはフランス文化と日本文化、そして日本の伝統的な要素とモダンな要素、それら異なるものの出会いの場であり、混じり合う場でもある」とし、ユニークなスペースをつくり上げた。

内装には、PVCの使用禁止などケリングの環境への配慮に基づき、天然素材やリサイクル素材を多用している。

最上階の7階の内装

最上階の7階は自然に囲まれた空間となっており、表参道を一望できる美しいテラスが広がる。

テーマとして「巣」を掲げ、室内には卵型のチェアを配している。タライエ氏は「ケリングのアイコンであるフクロウにインスパイアされ、鳥が建物の上につくった巣をイメージした」と語る。

6階にはイベントスペースを設け、サステナビリティ関連の講演やイベントを開催する予定だ。

トークイベント「ウーマン・イン・モーション」

すでに最初のイベントとして、ケリングビルのオープニングおよび映画『朝が来る』の公開を記念したトークイベント「ウーマン・イン・モーション」を開催。YouTubeチャンネルでその模様が公開されている。

ゲストには映画監督の河瀨直美氏、主演俳優の永作博美氏、井浦新氏の3名が参加し、日本映画や日本社会全体においての女性のあり方について意見を交換した。

問い合わせ先/株式会社ケリング ジャパン
https://www.kering.com/jp/

※掲載している情報は、2020年10月20日時点のものです。

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