スラックティビズムとは? 自己満足で終わらない持続可能なアクションのヒント

スラックティビズムとは、社会運動への参加に関する行動を指す言葉だ。一見ネガティブな印象を受けるが、わたしたちの心がけしだいでボジティブに変換することができ、社会運動に大きな効果をもたらす要素を持っている。

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2020.10.28
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スラックティビズムとは?

スラックティビズムとは、「怠け者(slacker)」と「社会運動(activism)」をかけ合わせてつくられた言葉だ。その意味どおり、一見社会運動に参加しているように見えるが、それには実際何も効果がなく、自己満足で終わってしまっている行動のことを指す。

例えばソーシャルメディアを利用し、コロナの情報や、災害後に希望のある言葉をリツイートしたり、慈善団体のFacebookページに「いいね」を押すこと。また、シャツにリボンを付けて意識を高めるなどの非デジタルアクションも含まれる。

スラックティビズムの問題点

スラックティビズムと呼ばれるアクションは、もともと人々の社会運動への関心・意識を高め、原因についてもっと話す機会をつくり、解決のために具体的なアクションを起こしてもらうための入り口として考えられたポジティブなアイディアだ。

大きな変化をもたらすための特効薬として考えられたわけではない。それ故、そのアクションはとても簡単で、人々も自分自身が社会運動に参加しているという満足感が得られる。

問題はその感覚に満足してしまい、その先にある重要な募金などの具体的な解決に関与することがない人がいるということだ。

スラックティビズムは、その名前の由来からネガティブであると想像しがちだが、実はわたしたちの行動しだいでネガティブにも、ボジティブにも変わる可能性がある言葉なのである。

スラックティビズムの影響

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Photo by dole777

スラックティビズムがネガティブに働いた例と、ポジティブに働いた例を紹介したい。

悪い例

例えば、震災のときに千羽鶴を被災地に送るというプロジェクト。

日本人のわたしたちにとって、千羽鶴を送ることは縁起のいいことであり、復興への願いでもあるのだが、現地の人たちが本当に支援してもらいたいものは、食品や毛布などの避難生活に本当に必要なものである。

震災や被災地での生活について人々が考えるきかけになったかもしれないが、これこそ自己満足で終わってしまい、その先のポジティブなアクションに変換することを想像できなかった残念な例だ。

次に、スラックティビズムがうまくいった典型的な例を紹介したい。

良い例

それは、ALSアイスバケツチャレンジキャンペーンだ。

バケツに入った氷水を頭からかぶるか、アメリカALS協会に寄付をするか選ぶ運動で、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の認知を広め、研究への支援を募るために企画された。多くの人がバケツに入った氷水を頭からかぶることを選び、エンターテインメントのように爆発的にソーシャルメディア上で拡散された。

その行動は募金という直接的な解決にはなっていないが、そのおかげで多くの人がALSの現状とアメリカALS協会を知るきっかけになり、実際に数百万ドルの寄付されていたのだ。バケツに入った氷水を頭からかぶる人の数は寄付の数を超えたかもしれないが、このキャンペーンは大成功と言っていいだろう。

このようにスラックティビズムを成功させるための鍵は、わたしたちが常にその行動の先にどんな結果が得られるのかを想像することである。

参照サイト
What is Slacktivism and is it Even Helping?
http://www.nonprofitnewscenter.com/2017/06/20/what-is-slacktivism-and-is-it-even-helping/

※掲載している情報は、2020年10月28日時点のものです。

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