“農場から食卓へ”を意味する「ファームトゥテーブル(Farm to table)」とは

最近よく見聞きする「ファームトゥテーブル」とはなにを指すのか。ここでは、その言葉の意味についての説明はもちろんのこと、ファームトゥテーブルの起源や、広まっている背景について解説する。また、ファームトゥテーブルがもたらすメリットについても言及していく。

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2020.10.23
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ファームトゥテーブルとは

ファームトゥテーブル(Farm to table)とは、読んで字のごとく「農場から食卓へ」の意味し、2010年代のアメリカ西海岸から広まった食に対する考え方のひとつだ。

生産者と消費者が物理的に、また概念として近い距離にあり、環境にも配慮したサステナブルな食材を地産地消するような食に関しての潮流を指す。

一般的には、飲食店など食事を提供する側が、地元の食材、とくに天然ものやオーガニックを使用することが多い。同異義語に「ファームトゥフォーク(農場からフォークまで/Farm to fork)がある。

世界中に広がるファームトゥテーブルの流れ

テーブルに載せられたサラダプレート

Photo by Anna Pelzer on Unsplash

ファームトゥテーブルは、どうして世界へと広まったのだろう。

流れの起点となった、米西海岸のカリフォルニア州やオレゴン州はもともと農業が盛んな地域。そのため、地産地消も比較的容易に取り入れることができた。そこへ、近年高まるばかりのヘルシー志向やエコ意識がリンクした。

またサンフランシスコなど西海岸のエリアは、食にかぎらずエシカルな考え方を好む傾向が強い人が少なくない。こういった地域性も追い風となり、この動きがいち早く根付いたのだろう。

生産者の思いがこもったこだわりの食材を用いた料理は、おいしいばかりか体にもよい。
心身を満たす食事を消費者が体験することで、ファンを獲得していったのは想像に難くない。

提供する側も、消費者という理解者に応えるべく、よりよいものを生産していくというポジティブなサイクルが生まれた。

ミレニアル世代においては、環境問題への意識や健康志向が高く、オーガニック食品を積極的に取り入れている。

こういった事柄が重なったことで、ファームトゥテーブルは全米に広がり、いまでは世界中へと普及するようになった。

一般財団法人自治体国際化協会で、『レストランや飲食業界では「フレッシュでオーガニックな食材を、農場から食卓へ」を意味する"Farm to Table"という動きがトレンド』と定義していることからも、それがわかる。

生産者、消費者にとってのメリット

畑の野菜

ファームトゥテーブルには、生産者、消費者いずれにもメリットがある。

まず、ほとんどがオーガニックや天然の素材を用いているため、消費者が安心安全な食を口にできることがあげられる。と同時に、農薬などの化学薬品を使わないことで、生産者の身体の安全も保たれる。

丁寧で誠実な生産を続けることによって、商品に付加価値が生まれ、ブランド化することもできるだろう。

その好例のひとつに、有機乳業メーカー「オーガニック・ヴァレー」があげられる。1988年に農業協同組合として組織されたグループで、いまでは米ウィスコンシン州にある1200軒もの家族経営の農家が組合員だという。

それぞれの小規模なオーガニック農家が、環境性や経済性、社会貢献性を意識しながら、よりよい製品を提供するため切磋琢磨しているという。

「オーガニック・ヴァレー」の商品でとくに人気なのが「ギー」だろう。すましバターに似た黄金色のオイルで、米国TIME誌が「世界で最も健康的な食品50に認定」したスーパーフード。

全米ナチュラル・ヒーリング協会は、ギーをもっとも健康的なオイルに選ばれた。健康的で環境にもやさしいオーガニックのギーは希少なため、日本国内のネットショッピングでは人気のアイテムとなっている。

このように、つくり手が意義や意識を持って生産したものに、正当な対価が支払われることは、ファームトゥテーブルの大きな功績だ。

環境への負担を減らした方法で生産された食材を、消費者も積極的に選び取っていくことは、持続可能的な社会に欠かせないアクション。

世界的にエシカルな考え方と行動がますます求められるいま、「ファームトゥテーブル」は、さらに拡大成長していくのではないかと見られている。

※掲載している情報は、2020年10月23日時点のものです。

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