「ボディポジティブ」とは、太り過ぎも痩せすぎもない、ありのままの体を愛するためのムーブメント。この記事では、「ボディポジティブ」の意味とムーブメントが生まれた背景、日本でのボディポジティブの現状を解説する。
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Photo by AllGo - An App For Plus Size People on Unsplash.
ボディポジティブとは、「太っている痩せているに関わらず、ありのままの体型や見た目を愛そう」という欧米を中心にはじまったムーブメントである。
最近は体型だけでなく、体の傷や体毛などもその対象となってきている。また、Instagramでは#BoPoというハッシュタグとともにボディポジティブに関連する写真が100万件以上投稿されている。
こうしたムーブメントが始まった背景には、主に女性が社会から画一的な「美の基準」を求められ苦しんでいるという状況がある。
代表的なものは、痩せていることが理想とされるあまり、若い女性が無理なダイエットをしたり、ひどい場合には摂食障害に陥るといったことだ。実際に摂食障害が原因で命を落としてしまったファッションモデルもいる。
ボディポジティブの反対語はボディシェイミングであり、その意味は体型や見た目を理由に人を侮辱すること。
これまで多くのセレブたちは表舞台に出るたびに「太り過ぎ」「痩せすぎ」といったボディシェイミングに苦しめられてきた。しかし最近は彼女たちがそれに反論するケースも増えてきている。
気をつけなければいけないのが「ボディポジティブ」が痩せている人を排除するものではないということ。「ボディポジティブ」はあくまでも「ありのままの体」を愛そうといっているのであって、「太っているほうが美しい」といった考えではないことに注意しなければならない。
日本のボディポジティブを語る際に欠かせない人物が、タレントの渡辺直美だ。いまや日本だけでなく、世界的にも有名なボディポジティブのアイコンとなっている。
お笑い芸人として芸能界デビューを果たした彼女だが、2014年にはSサイズから6Lサイズまで展開するファッションブランド「PUNYUS」を立ち上げた。まさに日本におけるボディポジティブの先駆者と言えるだろう。
その後も日本国内でジワジワとボディポジティブは広がっている。最近では、若い女性に人気のある下着ブランド「PEACH JOHN(ピーチジョン)」がSNSで一般募集したリアルサイズのモデルを起用。
また貝印は「ムダかどうかは自分で決める」というメッセージとともに腋毛を生やしたバーチャルモデルを広告ビジュアルに起用した。
すべての人が自分のありのままの体を愛せるように、今後もさらにボディポジティブが広がっていくことを期待したい。
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