東急不動産と小樽商科大学が、北海道・ニセコエリアをフィールドに観光と食をテーマとした「ニセコ観光圏グローカルプロジェクト 実践型人材育成プログラム」を実施。社会人28名が参加し、9月15日に成果発表会を開催した。

ELEMINIST Press
最新ニュース配信(毎日更新)
サステナブルに関わる国内外のニュース、ブランド紹介、イベントや製品発売などの最新情報をお届けします。
東急不動産株式会社と国立大学法人北海道国立大学機構 小樽商科大学は、北海道・ニセコエリアをフィールドとして、観光と食をテーマに地域課題から新たな事業・連携の可能性を考える「ニセコ観光圏グローカルプロジェクト 実践型人材育成プログラム」を実施した。
本プログラムは2026年8月4日にスタートし、事前学習および8月17日から20日までのニセコでの現地集中プログラムを経て、9月15日に渋谷・札幌・ニセコの3拠点をつないだ成果発表会を開催。多種多様な分野に携わる社会人計28名が参加し(一部日程のみの参加者を含む)、それぞれの専門性や経験を生かして地域の現場から課題を捉え、事業構想に取り組んだ。
ニセコ・倶知安エリアは世界的な国際リゾートとして発展している一方、人材確保、観光需要の季節偏在、地域資源の活用、地域内外の連携など、持続可能な地域運営に向けたさまざまな課題を抱えている。
本プログラムでは、東急不動産が「まちづくり」を通じて培ってきた観光・地域共生等に関する知見と、小樽商科大学が有する教育設計・産学官連携の知見を組み合わせ、社会人を主な対象として、地域の現場から課題を捉え「課題定義」から「提案」「事業・連携プランの構想」までを実践的に学ぶ人材育成プログラムを設計した。
初回となる2026年度は、グリーンシーズンにおける観光振興を出発点として、ニセコ・倶知安エリアを含む後志地域が有する豊かな食資源を、観光や地域経済の活性化にどのようにつなげていくかを重点テーマとした。
ニセコ中央倉庫群でのグループワークの様子
本プログラムは、事前学習・現地集中プログラム・成果発表の3つのSTEPで構成される。教室で知識を学ぶだけではなく、実際に地域に赴き、地域の企業や自治体等と対話し、自ら課題を発見して事業構想へと結びつける「フィールド型」の学びを重視した。実務経験を持つ社会人と地域関係者がともに学ぶことで、地域課題と事業創出を結びつける実践型教育となっている。
参加者には、北海道で唯一、働きながらMBA(経営管理修士)を取得できる国立の専門職大学院である小樽商科大学ビジネススクール(OBS)の現役生・修了生も含まれた。異なる業種・経験を持つ社会人が地域の現場に集まり、地域関係者との対話やフィールドワークを通じて学ぶことで、社会人の学び直しであるリカレント教育の実践の場ともなった。
成果発表会では、個人およびチームによる計9組が、それぞれ検討してきたビジネスプランを発表した。発表内容は、抹茶や茶道など「食と文化」を組み合わせたもの、理髪やリラクゼーションなど観光客の滞在中に新たな体験価値を提供するもの、夏季の長期滞在を促すものなど、多岐にわたった。
プログラム当初はグリーンシーズンの観光振興を主要なテーマとしていたが、検討を深めるなかで、夏だけではなく春・秋、そして冬も含めて年間を通じて地域を訪れてもらう仕組みを考える必要性が共有された。
さらに、ニセコエリアで完結するのではなく、小樽や岩内をはじめとする周辺地域への周遊や、後志地域の多様な資源・事業者をつなぐアイデアも示され、「ニセコ」という一つの観光地から後志地域全体を一つのフィールドとして捉える視点での議論も広がった。
名称:ニセコ観光圏グローカルプロジェクト 実践型人材育成プログラム
テーマ:ニセコで考える・地域で活かす ― 観光と食から生み出すグリーンシーズンの次なる一手
期間:2026年8月4日〜9月15日
参加者:社会人28名(全日程参加者のほか、一部日程のみの参加者を含む)
STEP1:8月4日 事前学習
STEP2:8月17日〜20日 ニセコ現地集中プログラム
STEP3:9月15日 成果発表会
成果:個人・チーム計9組によるビジネスプラン発表
東急不動産と小樽商科大学は、本プログラムで得られた成果や知見を踏まえ、今後も地域の企業・自治体等との連携を深めながら、地域の現場をフィールドとした実践型人材育成プログラムの継続・発展を検討していく。
今後はニセコエリアを中心とする後志地域での取り組みをさらに深化させるとともに、小樽商科大学との連携による社会人のリカレント教育や、東急不動産グループの人材育成など、多様な参加者が地域の人々とともに課題を捉え、新たな事業や連携を構想する学びのあり方についても検討していく。
さらに中長期的には、ニセコ・後志で培った実践型人材育成の知見を活かし、観光・食にとどまらず、地域産業、まちづくり等の多様なテーマを対象として、北海道全域へフィールドを展開していくことを目指すとしている。
パウダースノーで世界に知られるニセコは、その強さゆえに夏の集客が課題になる。そこから出発した議論が、春・秋・冬も含めた通年の設計へ、さらにニセコ単体から後志地域全体へと広がっていった過程そのものが、現場に入って学ぶ意味を示している。
観光地の課題は、その土地だけを見ていても解けない。周辺の小樽や岩内とどうつながるか、地域の食資源をどう使うか——参加者が現地で地元事業者と対話するなかで、問いの立て方自体が更新されていった。
問い合わせ先/東急不動産株式会社
https://www.tokyu-land.co.jp/
ELEMINIST Recommends