WWFとボストンコンサルティンググループは、世界の森林火災に関する新しい報告書を8月27日に発表した。2020年4月の世界の火災警報の数は、2019年同月と比較し13%も増加していることから、森林火災の悪化が懸念されると警告している。
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WWFとボストンコンサルティンググループ(BCG)は8月27日、世界の森林火災に関する新しい報告書を発表した。
それによれば、2020年4月の世界の火災警報の数は2019年4月と比較して13%増加。2020年はすでに記録的な森林火災の年となっているという。
2019年9月から2020年2月まで続いたオーストラリアの大規模な森林火災では、コアラやカンガルーなど罪のない野生動物たちが苦しむ映像が毎日のようにシェアされた。心が痛んだ人も多いだろう。
報告書では、森林火災の主な要因は、農業用地への転換などによる森林破壊と気候変動の影響によって、長期間にわたり高温で乾燥した天候が続いていることだと指摘している。
また、世界で観測される野火(wildfire:森林、サバンナ、草原などの火災)の75%は人間に責任があると強調している。
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現在の傾向が続く場合、何百万トンもの炭素の放出が上乗せされ、長期にわたって破壊的な影響が生じるとも警告している。
火災直後に起きる影響に加え、生物多様性や生態系、経済などにも影響がおよび、世界中の数百万人に深刻な健康問題が長期的に発生するリスクを抱えているとしている。
BDGディレクターのジェスパー・ニールセン氏は、次のようにメッセージを添えている。
「発生前に火災を防止することが最重要であり、燃焼しているときに抑制することよりもあらゆる点ではるかに好ましいのです。紙に書かれた善意は、実際の効果的な行動で現場をフォローアップしなければ意味がありません」(一部抜粋)
2020年は、パリ協定の下で各国が国別目標を強化して、再提出することが期待される重要な年だ。
問い合わせ先/WWFジャパン
https://www.wwf.or.jp/tags_k_284/
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