337年の西陣織「HOSOO」がB Corp™認証取得 日本製造業最高スコア109.9、世界テキスタイル6位

1688年創業の西陣織HOSOOグループが2026年7月にB Corp™認証を取得。スコア109.9は日本製造業最高、世界テキスタイル製造業6位。養蚕再生・古代染色・サプライチェーン透明性など337年の実践が世界共通の基準で評価された。

ELEMINIST Press

最新ニュース配信(毎日更新)

サステナブルに関わる国内外のニュース、ブランド紹介、イベントや製品発売などの最新情報をお届けします。

2026.07.15

工芸の337年が「ビジネスで社会を変える」国際指標に認められた——HOSOOのB Corp™取得の意味

HOSOOのB Corp™取得

2026年7月、HOSOOグループ各社(株式会社HOSOO Collective、株式会社HOSOO、株式会社細尾、株式会社KYOTO SILK HUB)は国際認証「B Corporation(B Corp™)」を取得した。認証スコアは109.9で、日本の製造業として最高スコア(量産を前提とした製造業における比較)を獲得するとともに、世界のテキスタイル製造業認証企業の中で第6位に位置する、世界トップクラスの評価だ。1688年の創業以来、西陣織の織元として帯・きもの・テキスタイルの製造を続けてきたHOSOO。古代染色の研究・実践、HOSOO GALLERYを通じた文化発信、KYOTO SILK HUBによる養蚕業の再生など、地域・文化・技術・素材と向き合う包括的なものづくりへの取り組みが、337年にわたる長期的な実践として評価された。

認証スコア109.9の意味——30万社が挑戦する中、合格率3%の壁を大きく超えた

B Corp™認証スコア109.9

B Corp™認証は現在、世界102か国・約10,900社が取得している。全世界で30万社以上ともされる企業がチャレンジしているとされ、認定条件である「合格スコア80以上」に到達できる企業は約3%と、世界でも最も厳格な認証の一つに数えられる。認証を取得した企業も多くは80点台後半(中央値87〜89点)に集中しており、スコアが100を超える企業は極めて少ない。5領域・300項目以上の評価指標に基づく審査において、HOSOOの109.9点という評価は、事業そのものが社会・環境・文化にとっての価値を創出するという姿勢が、世界共通の基準において認められたことを示している。

5領域で評価された実践——養蚕再生・GOTS認証シルク・古代染色・SBTiの統合

HOSOOが特に評価された取り組みは5つの領域にわたる。顧客へのインパクトでは国内外への伝統工芸・文化・芸術の発信と工芸文化に触れる機会の創出が評価された。地域社会へのインパクトでは、若い世代が活躍する職場環境・大学や研究機関との共同研究・京都西陣や日本各地の職人との継続的な協業・養蚕農家への継続投資が挙げられた。環境へのインパクトでは、織機・設備の長寿命化と保守、残糸・端材の有効活用、古代染色の研究・実践、SBTiに基づく温室効果ガス排出量の定量評価、再生可能エネルギー・EV導入、GOTS認証シルク・RCS認証素材の採用が評価された。従業員へのインパクトとガバナンス面でも、安全な職場環境と社会・環境課題を経営判断の中核に据えた意思決定が認められた。

代表 細尾真孝 氏コメント——「工芸が資本主義を超えた経営の指針として評価された」

「今回のB Corp™認証取得は、HOSOOという一企業が評価されたというだけではなく、長きにわたり受け継がれてきた工芸の営みそのものが、これからの社会に必要な価値として国際的な評価基準のもと認められたことに、大きな意味があると考えている。工芸が単なる伝統の保存ではなく、資本主義や環境、地域社会など世界が直面する課題に対する実践的な解決策として評価されたことを、大変誇りに思っている。工芸とは、人と自然・社会・時間との関わりにおいて新しい価値を生み出し続ける知恵であり、調和の取れた美しい関係を育むものだ。私たちはこの『Weaving Relations』の思想のもと、日本の工芸が持つ可能性を世界へ広げ、国内外の多様なパートナーとともに、新たな挑戦を続けていく」(代表取締役 細尾真孝 氏)

HOSOOとは——1688年創業・西陣織の織元から世界ラグジュアリー市場へ

細尾は元禄元年(1688年)、京都西陣において大寺院御用達の織屋として創業。西陣織の伝統技術を継承しながら、革新的な技術とタイムレスなデザイン感性を加え、国内外のラグジュアリーマーケット向けに唯一無二のテキスタイルを展開している。HOSOOグループはテキスタイルの企画・製造・販売を担うHOSOO、帯・きものの企画・製造・卸売・販売の細尾、養蚕×テクノロジー×文化×地域創生を統合するKYOTO SILK HUBの他、ミラノの欧州拠点、古代染色研究所、丹波工房など多彩な拠点を持つ。今回の取得で「人と人。人と自然。人と文化。地域と社会。伝統と革新。過去と未来。」を織り続ける337年の営みが、世界共通の指標によって可視化された。

問い合わせ先/HOSOOグループ
https://www.steady-study.co.jp/

※掲載している情報は、2026年7月15日時点のものです。

    Read More

    Latest Articles

    ELEMINIST Recommends