サントリーとEF Polymerが資本業務提携 果皮由来100%自然ポリマーでゆず農業を守る

サントリーホールディングスと環境スタートアップEF Polymerが資本業務提携し共同実証実験を開始。廃棄果皮由来の100%自然超吸水性ポリマーで土壌保水性を高め、気候変動下のゆず栽培の収量・品質安定化を目指す。飲料メーカーとの提携は初。

ELEMINIST Press

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2026.07.09

廃棄果皮がポリマーになる——気候変動下の干ばつリスクに飲料大手と環境スタートアップが挑む

サントリーホールディングスとEF Polymer

サントリーホールディングス株式会社と、環境系スタートアップ企業であるEF Polymer株式会社は、持続可能な原料調達の実現および気候変動下での農業生産の安定化に向け、資本業務提携契約を締結した。本提携のもと、両社は2026年6月より共同実証実験を開始し、吸水性ポリマーを活用した土壌の保水性向上が農作物の収量および品質に与える影響を検証する。なおEF Polymerと飲料メーカーとの資本業務提携契約は今回が初だ。

気候変動の影響により、近年世界各地で干ばつが深刻化している。降雨量の減少や気温の上昇により土壌中の水分が不足し、農作物の収量減少や品質低下を招くなど、農業生産に大きな影響が及ぶ。この課題は農業従事者だけでなく、飲料メーカーにとっても原料調達や事業継続性に関わる重要なテーマだ。

「EFポリマー」とは——廃棄果皮をアップサイクルした世界初・量産品の100%自然由来超吸水性ポリマー

EFポリマー

EF Polymerが開発した「EFポリマー」は、廃棄されていた果皮などの有機資源をアップサイクルして製造した、量産品として世界初の「100%自然由来」の超吸水性ポリマーだ。従来の石油由来吸水性ポリマーの課題を克服し、土壌に施用することで高い保水性を発揮する。干ばつ環境下における農業生産の安定化に向けたソリューションとして、国内外で展開を進めてきた。一方のサントリーグループは、持続可能な原料調達に向け、再生農業の推進や営農支援、アカデミアとの共同研究など、土壌改善を含む取り組みをグローバルに展開。今回の提携は「100%有機資源由来で循環型の素材」と「グローバルなサプライチェーンネットワーク」という両社の強みを組み合わせる。

ゆず栽培での実証実験——高知県農家と高知大学の連携枠組みで効果を検証

ゆず栽培での実証実験

実証実験ではゆず栽培における「EFポリマー」施用の効果を検証する。具体的な検証項目は、土壌の保水性向上効果、農作物の収量および品質への影響、灌漑(水やり)負荷の軽減効果の3点だ。ゆずはサントリーグループにとって重要原料の一つであり、降水量や水分条件の影響を受けやすい農作物であることから実証対象に選定された。本実証実験は、サントリーホールディングスが2025年4月に高知県および国立大学法人高知大学と締結した包括連携協定の枠組みのもと、県内ゆず栽培農家の協力を得て実施する。

今後は本提携および実証実験を通じて、干ばつなどの気候リスクに対応した新たな農業手法の確立を目指す。将来的には国内外のその他農作物への展開も視野に入れ、持続可能な農業の実現および安定的な原料調達基盤の構築に努めていく。

両社コメント——「サプライチェーン強靭化に独自技術との協働で取り組む」

サントリーホールディングス常務執行役員 サプライチェーン本部長 藤原正明氏:「昨今の不確実性の高い外部環境のもと、お客様に高品質で安全・安心な商品を安定的にお届けするためには、農家を含むサプライヤーの皆様と連携し、サプライチェーンの強靭化、特に農業の持続性向上が不可欠だと考えている。独自技術を有するEF Polymer社との協働により、有効な解決策を見出し、持続可能な農業への移行を一層推進していく」

EF Polymer株式会社 創業者兼CEO ナラヤン・ラル・ガルジャール氏:「このたびサントリーホールディングスと提携できることを嬉しく思う。両社の強みを掛け合わせることで、水資源の保全という共通の課題に対し、より大きな価値を生み出せると確信している。本提携を通じて、100%有機資源由来で循環型の素材の可能性を広げ、持続可能な社会の実現に貢献していく」

問い合わせ先/サントリーホールディングス株式会社
https://www.suntory.co.jp/sustainability/

※掲載している情報は、2026年7月9日時点のものです。

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