石川県志賀町にて能登復興フォーラムが開催。築181年の古民家視察と「未来のプレスリリース」ワークショップを通じ、国土交通省・ANA・周辺自治体が空き家活用から広域再生への実効策を議論した。

ELEMINIST Press
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2026年5月30日(土)、石川県羽咋郡志賀町にて「志賀町の空き家を起点にした能登復興フォーラム」が開催された。主催は株式会社AlbaLink、運営事務局は株式会社Asian Bridgeが担い、国土交通省・ANAホールディングスをはじめ建築・不動産・地域経済など各分野の専門家と、中能登町・羽咋市・氷見市など周辺自治体の職員が集結。「実際のアクションとして何ができるか」をテーマに、施策検証とワークショップが実施された。
本フォーラムのきっかけは、志賀町の空き家所有者よりAsian Bridgeへ活用相談が寄せられたことだ。空き家再生の専門家であるAlbaLinkと連携し、築181年の古民家を起点とした再生プロジェクトとして始動した。
志賀町は七尾市・輪島市・珠洲市など能登全域へ1〜1.5時間圏内でアクセスできる地理的優位性を持ち、ボランティアや専門家が継続的に関わり続ける「復興支援の中継地・広域拠点」としての高いポテンシャルを有する。このモデルを周辺自治体へ展開し、能登全体の広域再生へつなげるキックオフとして本フォーラムは開催された。
冒頭では、国土交通省大臣官房長の黒田昌義氏が二地域居住と空き家の課題および国土交通省の取り組みを紹介。続いて、ANAホールディングス上席執行役員(全国二地域居住等促進官民連携プラットフォーム共同代表)の津田佳明氏が、二地域居住促進の狙いとANAグループの地域創生プロジェクト「ANA BLUE SKYLIFE」について先進的な知見を共有した。
参加者一堂は、本プロジェクトの起点となる志賀町内の築181年の古民家を視察した。単なる空き家改修の枠を超え、能登全体の復興を加速させる「広域拠点」としてどう生まれ変わるべきかを、実際の空間を体感しながら議論。現場起点の課題と可能性を肌で感じる機会となった。
後半のセッションでは「空き家の活用から考える能登の再生」をテーマにグループワークを実施。「数年後に実現したい成果」を仮想の「未来のプレスリリース」として作成するユニークな形式を採用し、建設会社・空き家再生企業・建築設計事務所・道の駅再生・地域商社のプロなど異なる専門性を持つプレイヤーと自治体職員が机を並べた。「まず宿泊できる場所を整えてから活用方法を模索する案」や「能登への中継地として再生させることでより多くの人が活躍できる環境を作る案」など、現場起点の具体的なアクションが発表された。
石川県山野知事
「築181年の伝統的な黒田家を拝見した。江戸時代に建てられた本棟は先日の地震でもほとんど被害がなく、今で言う免震構造の役割を果たしていた。一方、新しく建て増しした部分には被害が出ており、最新のものを入れることだけがまちづくりのすべてではないという大切な教訓を示している。かつてまちづくりのレジェンドに『まちづくりを形にする上で一番大事なことは何か』と尋ねたとき、『こういう地道な勉強会を続けていくことです』という言葉をいただいた。市民による地道な活動と問題意識を共有する場の継続こそが、まちづくりそのものにつながっていく」(石川県知事 山野之義)
本フォーラムは志賀町単体の取り組みで終わらせることなく、能登エリア広域へと展開する。国土交通省・経済産業省北陸支局・石川県に加え、志賀町・中能登町・羽咋市・氷見市の自治体職員が参加し、二地域居住や関係人口創出に向けた共通課題を共有した。建築・空き家再生・道の駅再生・旅館再生・観光・ふるさと納税など多分野の専門家と自治体が協働し、現場発の実践的なアクションを継続的に推進していく。
問い合わせ先/株式会社AlbaLink
https://albalink.co.jp/
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