英国で開催の「FT日経 UK駅伝」第3回大会が石川県と連携し、能登半島地震の被災木材を使ったトロフィー制作や学生招待など、復興支援と日英文化交流を推進する。6月12日、テムズ川沿い112kmで開催。

ELEMINIST Press
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英国のEkiden Group Ltd.(代表:アンナ・ディングリー)は、2026年6月12日(金)に英国・テムズ川沿い112kmで開催する「FT日経 UK駅伝」第3回大会において、石川県と連携。能登半島地震からの復興支援と日英文化交流を目的に、被災家屋の木材を活用したトロフィー制作、石川県の学生2名の招待、能登復興支援団体への寄付、伝統工芸品・食文化の紹介など、複合的な取り組みを実施する。
UK駅伝は毎年、日本の一都道府県に焦点を当て、その文化・歴史・食・工芸の魅力を英国へ紹介するイベントだ。第1回が開催された2024年は、日本で第100回箱根駅伝が行われた節目の年であり、同年1月に能登半島地震が発生した年でもある。以降、UK駅伝は能登復興支援に取り組んできた。
2026年大会では、金沢箔・漆芸・木工・和紙など世代を超えて受け継がれてきた石川県の伝統技術が、「人から人へ受け継がれる技術と想い」として駅伝の「たすき」の精神と深く重なるとして、石川県が連携パートナーに選定された。
2026年6月2日に公式発表された企業・コミュニティ対抗部門の優勝トロフィーは、能登半島地震で倒壊した家屋の梁を土台に再利用したものだ。制作を担うのは、チャールズ国王の従兄弟であるDavid Linley氏が率いる英国の高級工芸ブランド「LINLEY(リンリー)」。能登の被災木材が英国のクラフトマンシップで新たな形に生まれ変わり、大会の勝者に受け継がれるトロフィーとなる。
トロフィー名称は日本の駅伝・マラソン文化に多大な貢献をした金栗四三氏に敬意を表し、「金栗カップ」と命名された。能登の木材は建築・デザイン事務所クライン ダイサム アーキテクツ(KDa)の協力により地元住民を通じて寄付されたもので、KDaは震災以降、石川県の復興支援に取り組んでいる。
石川県の大学生2名——金沢工業大学4年の六角颯琉(ろっかく はる)さんと、金沢大学4年の出雲千聖(いずも ちせ)さん——が英国へ招待され、UK駅伝に出走する。北信越学生陸上競技連盟会長・大森重宜氏の協力で実現した取り組みで、いずれも初めての海外渡航となる。
2人は駅伝参加を通じて英国の大学生や地域住民との交流を図るとともに、石川県・能登の魅力と震災後の復興状況を現地で発信する予定だ。大森会長は「襷は国境を越え、心と心を繋ぐ」とコメントし、若きランナーたちが両国の絆と若者の未来を輝かせる原動力となることへの期待を示した。
UK駅伝は、建築家・伊東豊雄氏が設立した「みんなの家(Home for All)」の復興支援プロジェクトを担うNPO法人ガクソー(珠洲市飯田町拠点)へ寄付を実施。地域住民の交流拠点整備・コミュニティ再生支援・子供たちへの居場所提供などを支援する。
また、ガクソーが提供した能登の詩が大会メダルに刻印される。「風雪を聴き 言葉を襷に 春を編んでいく」——自然への畏敬の念と道半ばにある感覚が込められた詩だ。ガクソー代表理事の北澤晋太郎氏は「能登の日常を支えていた木材が、選手を讃える証として英国の地で再び輝くことに胸が熱くなる」とコメントしている。
大会では石川県の伝統工芸・食文化を複数の形で発信する。優勝・入賞賞品として、山中温泉の「白鷺木工」が制作した木のカップを贈呈。伝統産品である金沢箔の小物や和紙カードケースも提供される。北陸製菓の「ビーバー」を参加者へ配布予定のほか、大会当日に石川県紹介コーナーを設置し、能登復興・伝統工芸・食文化・観光資源・学生交流などを紹介する予定だ(協力:石川県、日本航空、WAJOYなど)。
問い合わせ先/Ekiden Group Ltd.
https://ukekiden.com
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