障害とアートで社会を変える 米Forbes「Accessibility 200」にヘラルボニーが選出

ヘラルボニー

米Forbesが発表した「Accessibility 200」に、ヘラルボニーが選出。障害のある作家のアートをIPライセンスとして管理し、持続可能なビジネスで社会変革を追求する取り組みが国際的に評価された。

ELEMINIST Press

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2026.05.23
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米Forbes「Accessibility 200」にヘラルボニーが選出

岩手県盛岡市発のクリエイティブカンパニー・株式会社ヘラルボニーが、米Forbesが2026年5月19日に発表した「Accessibility 200」に選出された。アクセシビリティやインクルーシブデザインを「支援」ではなく新たな価値創出として捉え、事業として持続的に社会実装してきた点が評価された。

Forbes Accessibility 200とは

Forbes Accessibility 200」は、コミュニケーション、モビリティ、教育、ソフトウェア、コンシューマープロダクト、ロボティクス、スポーツ、旅行、職場環境、エンターテインメントなど幅広い領域において、世界的なインパクトを生み出している200の企業・団体・個人を選出する国際的リストだ。

2026年版には6大陸・24カ国から選出された企業・団体・イノベーターが掲載。本リストは2025年に「Accessibility 100」として初めて発表され、今回が第2回目。初年度の世界的な反響を受け、選出数を100から200へと拡大した。選考は世界各国の専門家で構成される12名のアドバイザリーボードの協力のもと、700件以上の専門家インタビューをもとに行われた。

アクセシビリティは「義務」からイノベーションへ

本企画を主導するForbes Assistant Managing Editorのアラン・シュワルツ氏は、「アクセシビリティは、法的義務の枠を超え、イノベーション、社会的インパクト、そして新たな利益を生み出す成長領域へと進化している」と述べる。本リストは、アクセシビリティが現代のビジネスや社会における重要なテーマとして世界的に注目を集めていることを示す。

アートをIPライセンスとして管理する持続可能なビジネスモデル

ヘラルボニー

ヘラルボニーのビジネスモデルの核心は、障害のある作家の作品を「IP(知的財産)」として管理・ライセンス化し、その対価を適切に還元していく仕組みだ。アート販売や福祉支援という枠組みではなく、作品の価値を社会や企業活動の中で循環させる事業を推進する。

作家への報酬は著作権の買い取りではなく、作家本人および福祉施設とライセンス契約を締結し、作品使用に応じてロイヤリティを支払うモデルを採用。「障害のある作家は、既存の市場が求めてきた「納期までに特定の成果物を制作する」という前提の外側にいる」という現状への課題意識から生まれたアプローチだ。オーダーメイド型の制作委託ではなく、すでに存在する作品をIPとして活用するライセンスモデルを主軸とすることで、作家の創作のペースを尊重しながら、継続的に社会と接続できる仕組みの実現を目指している。

「作家ファースト」——海外展開でも貫くスタンス

ヘラルボニー

ヘラルボニーは創業以来、「作家ファースト」を掲げる。著作権を買い取るのではなく、すべての作品において作家本人への許諾を必須とし、アートの起用に際してライセンス利用料を支払うモデルを構築してきた。

この姿勢は海外展開においても変わらない。子会社のHERALBONY EUROPEでは、フランスを拠点に、ベルギー、ドイツ、オランダ、イタリア、スペインなど各国の福祉施設を訪問。作家一人ひとりの創作背景と向き合いながら対話を重ね、パートナーシップを構築してきた。多くの時間と対話を要するプロセスだが、作家や関係者との継続的な関係性こそが事業の土台として不可欠だと捉えている。

HERALBONY EUROPE CEO 忍岡真理恵 氏よりコメント

HERALBONY EUROPE CEO 忍岡真理恵氏

「このたび、米国Forbes本誌による『Forbes Accessibility 200』に選出いただいたことを、心より光栄に思う。世界の潮流を生み出す本国Forbesから注目いただけたことは、ヘラルボニーにとってひとつの大きな節目だと感じている。

発起人であるAlan Schwarz氏との対話の中で、『ビジネスというアプローチをとっている点が本当に興味深いし、Forbesが選出する意味がある』というコメントをいただいた。障害のある作家の圧倒的な創造性を起点に、アートとクリエイティビティの力で社会認識を変えていく——それをNPOではなく、営利企業として追求していること。パートナー企業や自社ブランドを通して多くの方との接点を作っていくこと。これは、従来のアクセシビリティやインクルージョンにおける私たちならではのアプローチだと自負している。

社会を大きく変えるためにこそ、ビジネスの力を使う。その挑戦がアメリカという大きな市場で評価されたことを、チーム一同、深く励みに思っている。引き続きグローバルなパートナーとともに、この可能性を世界へと広げていく。」

ヘラルボニーについて

「異彩を、放て。」をミッションに、障害のイメージ変容と福祉を起点に新たな文化の創出を目指すクリエイティブカンパニー。障害のある作家が描く2,000点以上のアート作品をIPライセンスとして管理し、正当なロイヤリティを支払うことで持続可能なビジネスモデルを構築。自社ブランド「HERALBONY」の運営をはじめ、企業との共創やクリエイティブを通じた企画・プロデュース、社員研修プログラムの提供、国際アートアワード「HERALBONY Art Prize」の主催など、アートを軸に多角的な事業を展開。2024年9月より海外初の子会社としてフランス・パリに「HERALBONY EUROPE」を設立している。

問い合わせ先/株式会社ヘラルボニー
https://www.heralbony.jp

※掲載している情報は、2026年5月23日時点のものです。

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