大堀相馬焼と九谷焼の陶器片を用い、震災の記憶と人々のつながりを表現。石川県のマテリアルブランド「KAKERA」が、福島・双葉町のリトリート型ホテル「FUTATABI FUTABA FUKUSHIMA」エントランスのアートオブジェを制作した。

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石川県のマテリアルブランド「KAKERA」が、福島県双葉町に6月1日開業予定のリトリート型ホテル「FUTATABI FUTABA FUKUSHIMA」のエントランスにアートオブジェを制作した。大堀相馬焼と九谷焼の陶器片を素材に、震災の記憶と人々の連帯を表現した作品だ。
「FUTATABI FUTABA FUKUSHIMA」は、大和ハウスグループの大和ライフネクスト株式会社が手がける、福島県浜通り・双葉町のリトリート型ホテル。地域最大規模のバンケット&カンファレンスルームを備え、国産木材の温もりに包まれるスパエリアや2,000冊以上の蔵書を持つ別棟ライブラリー、地元の旬な食材を用いたレストラン、元来この地に自生する植物群が彩る庭園など多彩な施設を有する。
心静かに自分と向き合う時間を提供するホテルとして、2025年6月1日に開業予定だ。
オブジェの素材として活用したのは、福島県浪江町発祥で300年以上の歴史を持つ「大堀相馬焼」の陶器片。2011年の東日本大震災によって避難を余儀なくされた窯元のうち、松永窯と春山窯という2つの窯元の協力を得て、現地から回収したかけらを使用する。
加えて、能登半島地震で生じた石川県の伝統工芸品「九谷焼」の陶磁器片や白い和紙なども組み合わせ、互いに支え合って生きる「人々の姿」を表現。壊れたものや震災がなければ生まれなかったものを活用し、新たな価値として蘇らせることで、双葉町の未来を照らす希望への願いを込めた。
作品名「Between Us」は、震災によって生じた陶片や土地の記憶を用い、互いに支え合いながら立ち上がる複数の柱として構成した作品。陶磁器片を貼り付ける支持体は、木製品の企画・製造を手がけるルーティヴ(rootive)のサポートのもと共同制作した。
異なる形を持つ断片は、町に生きる人々や、過去と未来、分断と再生の関係性を象徴。人と人、土地と記憶、その「あいだ」に存在する目には見えないつながりをかたちにした作品だ。
「日本は古くから、地震という大地の揺れとともに生きてきた国だ。抗うことも、誰かを責めることもできない自然の力を前に、人は自分よりも大きな存在を感じながら生きてきた。あらゆるものに神が宿るという感覚も、そうした環境の中で育まれてきた精神性の一つだといえる。
地震は、日常の風景や価値観を一変させる出来事だ。一方で、それまで当たり前だったものに問いが生まれ、新たな関係や文化が立ち上がる契機にもなりえる。私たちは、その一つ一つの出来事と丁寧に向き合い、そこから生まれるつながりや可能性をかたちにし、未来へと紡いでいく表現を続けていきたい。」
「KAKERA」は、廃棄される可能性のある伝統工芸品や規格外品の新しい価値を再定義すべく、陶磁器片などを用いたプロダクトやマテリアルの探求・制作を行う実験的なブランド。2025年7月に設立された。
ブランドを展開する株式会社CACLは、石川県能美市に拠点を置く企業。伝統工芸を継承する人手不足と、障がいのある人の働く選択肢の狭さ・低賃金という2つの課題を掛け合わせて解決する事業を展開する。パルファム ジバンシイとのコラボレーションを実施したほか、LIXIL・永山祐子建築設計との3社で能登の伝統的風景を未来へ継承していく共同プロジェクトも発足している。
問い合わせ先/株式会社CACL
https://cacl.jp/
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