Photo by ©ソニーCSL
株式会社SynecOが森ビルの麻布台ヒルズに、AIなどのテクノロジーで生態系機能を自然状態以上に高める「拡張生態系緑地」Green Poolを構築・運用開始した。約60㎡に約80種の有用植物を導入し、都市における生物多様性と生態系サービスの最大化を目指す。

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株式会社SynecOは、森ビル株式会社が管理・運営する麻布台ヒルズに、拡張生態系緑地「Green Pool」を構築・運用開始した。本プロジェクトは、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所(ソニーCSL)と一般社団法人シネコカルチャーが2019〜2025年にかけて六本木ヒルズけやき坂コンプレックスの屋上庭園で行ってきた実証実験を背景に実施される。(参考:2019年10月 森ビル×ソニーCSL プレスリリース)
Photo by ©ソニーCSL
高密度・高機能化が進む都市環境では、生物多様性の保全にとどまらず、生態系が持つ多様な機能(生態系サービス)を都市空間の中で戦略的・機能的に活用し、社会的・経済的な価値へと結びつけることが持続可能な都市づくりにおける重要なテーマとなっている。
SynecOが取り組む「拡張生態系」*とは、積極的な人間の介入によって自然状態を超え、様々な目的に応じて生態系機能が高められた状態を指す。AIなどのテクノロジーを活用しながら、生態系が自己組織化していく複雑なプロセスに人間の営みをポジティブな形で関与させていくアプローチだ。生態系を根底から支える植物を主に活用することで、ビル屋上などの人工的な環境でも土壌微生物の活動が自然状態以上に多様・活性化し、食や健康に向けた多面的な価値が発揮されることが研究で示されているとしている。
* 拡張生態系とは、人間活動の介入によって自然状態を超えて生物多様性を増進することで生態系機能が高まり、目的に応じて多様な生態系サービスを得ることができる生態系を指す。株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所の舩橋真俊研究員(SynecO代表取締役社長)が科学的に定式化した。
Photo by ©㈱SynecO
拡張生態系緑地 「Green Pool」 と相互作用ネットワークの例
Green Poolは、拡張生態系の原理を都市の文脈に展開した、新しい緑地のかたちだ。植物・微生物・動物(昆虫や鳥類など)といった多様な生物間の相互作用ネットワークを科学的に分析し、生物種のビッグデータと麻布台ヒルズ現地および周辺環境の観測データを組み合わせることで導入する生物種の候補検討を実施。施工にあたっては都市空間としての制約条件を踏まえつつ、最終的に約60㎡の敷地に食用・薬用など多様な機能をもつ約80種の有用植物を導入している。
植物の混生・密生(gene pool)によって多様な植生を育み、そこから豊かな表土(geo pool)を形成することで、さまざまな生き物の住処となる環境が生まれる。同時に、麻布台ヒルズへの来訪者や近隣住民にとっても、日々の暮らしや活動の中で自然との新たな関わり方や意味を見出せる場となることを目指している。
問い合わせ先/株式会社SynecO
https://www.syneco.inc/
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