タイガー魔法瓶、使用済みステンレス製ボトルの累計回収21万本を突破　循環型社会に向け取り組み拡大

ステンレスボトル回収が４年で21万本に　タイガー魔法瓶がリサイクル実績公表

熱制御技術で知られるタイガー魔法瓶株式会社は、メーカーを問わず家庭で不要になったステンレス製ボトルを回収し再資源化する独自プロジェクト「RE:ボトル」の最新状況を公表した。

同社は2021年10月から活動を続けており、開始から４年で累計約21.１万本相当のボトルを回収した。直近半年間だけでも約６.６万本が集まり、年々参加者が増加しているという。

プロジェクトは地方自治体、企業、学校など多様な主体との連携のもと進められており、本年度は新たに山形県と同志社大学が協力パートナーとして加わった。現在、全国には約500カ所の回収ボックスが設置されている。

回収されたステンレス材や樹脂素材はリサイクル専門業者に引き渡され、ボトル本体はステンレス原料に、せん部分はPP樹脂（ポリプロピレン）原料として再資源化される。その後、ステンレス原料はステンレスメーカーへ、樹脂原料は樹脂製品メーカーへ送られ、同社工場で使用する樹脂ボックスなど、さまざまな製品として再利用されている。

資源を使い捨てず循環させることで環境負荷を抑え、サーキュラーエコノミーの実現を目指す同社の取り組みは、持続可能な社会づくりに向けた企業の自主的な行動として注目を集めている。

ステンレス製ボトルの再資源化モデル

１.ステンレス製ボトルの回収

家庭で不要になったステンレス製ボトルを回収するため、全国に500カ所以上の回収ボックスを設置。複数本をまとめて回収できる体制を整えることでリサイクル効率が向上し、不純物の混入を抑えることで、高純度のステンレス原料の確保にもつながっているという。

２．リサイクル専門業者にて再資源化

回収されたボトルはリサイクル専門業者に引き渡され、ボトル本体とせん部分に分類される。本体はステンレス原料に、せんはPP樹脂原料として再資源化される仕組みだ。

同社は継続的に回収を行っており、今後も定期的に専門業者への引き渡しを続ける方針としている。

３.リサイクル原料を使用し、ステンレス材・樹脂製品生産

再生されたステンレス原料はステンレスメーカーに引き渡され、新たなステンレス材として再び製造工程に組み込まれる。一方、PP樹脂原料は樹脂製品メーカーへ送られ、同社工場で使用する樹脂製ボックスなどの樹脂製品に再生される。

４.再生されたステンレス材を活用し製品化

再生されたステンレス材は、日常生活で使われるさまざまなステンレス製品として市場に戻る。なお同社によれば、再生ステンレス材の用途は真空断熱ボトルに限らず、多岐にわたるという。

お問い合わせ先／タイガー魔法瓶株式会社
https://www.tiger-corporation.com