デジタルトラベルプラットフォーマー「ブッキング・ドットコム」が発表した2026年の旅行トレンド10選を紹介。個性を重視した旅やAI活用、ウェルネス、スピリチュアル体験など、次世代の旅の形を詳しく解説します。

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ブッキング・ドットコムは、世界33の国と地域にわたる29,733人の旅行者を対象に調査を実施し、2026年の旅行トレンド10選を発表した。 2026年の旅は「The Era of YOU - 自分らしさ」をテーマに、個性を重視した体験型の旅が主流になると予測されている。
また、テクノロジーの進化により、旅行者はよりパーソナライズされた旅を楽しめるようになり、従来の画一的な旅行スタイルから脱却する動きが加速している。
ロマンスとファンタジーを融合した「ロマンタジー」ジャンルの人気が高まり、旅行者は物語の世界に実際に足を踏み入れるような体験を求めている。 魔法の城や神秘的な森、中世の宴会など、まるで小説や映画の中に入り込んだような旅が注目されている。 AIを活用してファンタジー風の宿や撮影地を提案するサービスも期待されており、想像力と冒険心を刺激する新しい旅の形が広がっている。
2026年には、ロボットが家事や料理をサポートする未来型バケーションレンタルが登場。 お掃除ロボットやロボットシェフ、スマートシステムによるエネルギー管理など、利便性と遊び心を兼ね備えた宿泊体験が人気を集めている。 旅行者の多くが、実用性とSFのような非日常感を求めており、快適さと驚きを両立させた新しい宿泊スタイルが注目されている。
恋人や友人、同僚との関係性を試す「相性テストの旅」が新たなトレンドに。 人里離れた場所での共同生活や、役割を逆転させた旅など、非日常の中で相手の本質を見極める体験が注目されている。 Z世代を中心に、実生活に近い状況での旅を通じて、関係性の深まりや再確認を目的とする旅行スタイルが広がっている。
旅先で購入したスパイスやオリーブオイル缶など、デザイン性の高いキッチン用品を集める「食の思い出旅」が人気に。 食べられるおみやげやSNS映えするパッケージなど、日常の中で旅の記憶を楽しむスタイルが注目されている。 旅の記憶をキッチンに飾ることで、日常に彩りと異国情緒を取り入れる新しいおみやげ文化が広がっている。
ロードトリップが再注目され、目的地よりも道中の出会いや体験を重視する旅が人気を集めている。 相乗りや自動運転車、AIによるルート設計など、テクノロジーを活用した柔軟な旅が可能に。 特にZ世代を中心に、自由で偶発的な出会いを楽しむ“共同の旅”が新たなスタンダードになりつつある。
2026年の旅行では、占星術や月の満ち欠けといったスピリチュアルな要素が旅先選びの指針となる。 星座や惑星の動きに合わせて旅のタイミングを決めることで、精神的な調和や宇宙とのつながりを感じる旅が注目されている。 旅行者の約半数が、スピリチュアルな助言に基づいて旅行計画を見直す意向を示しており、特にZ世代やミレニアル世代の関心が高い。
また、月の満ち欠けや夏至・冬至などの自然現象に合わせた旅程を組む人も増加中。 パワースポットを訪れる旅や、神秘的な体験を求める旅行者がさらに増えており、自己発見や内面の成長を目的とした旅が広がっている。 星に導かれるような旅は、単なる観光ではなく、心の深い部分と向き合う時間として、多くの人に支持されている。
2026年のウェルネス旅行は、肌の健康に特化した「美肌休暇」へと進化している。 AIやスマートミラーなどのテクノロジーを活用し、旅行者一人ひとりの肌状態に合わせた施術やアドバイスが受けられる体験が注目されている。 世界の旅行者の約80%がこのような旅に前向きで、日本でも半数以上が関心を示している。
気候やアクティビティに応じて保湿を最適化するステーションや、肌の状態を分析するスマートミラーなど、 最新技術を取り入れた施設が続々と登場。さらに、概日リズムに合わせた照明や音響で睡眠の質を高めるスイートルームも人気を集めている。 これらの体験は、単なるリラクゼーションを超え、肌の再生や心身のリセットを目的とした“再生の旅”として注目されている。
温泉療法やDNA解析、マイクロバイオーム検査など、伝統と最先端が融合した美肌旅は、 旅行者が自分自身を見つめ直し、より健康的で美しい自分へと生まれ変わるための新しい手段となっている。 自分へのごほうびとして、こうしたパーソナライズされたウェルネス体験を求める人が増えているのが特徴だ。
2026年、旅行者は喧噪から離れ、自然の中で静けさを味わう旅に価値を見出している。 Z世代の81%を含む多くの人々が、自然との一体感を求め、「静かな」趣味に没頭する休暇を希望している。 このような旅は、心身の回復やストレス解消を目的とした“癒しの時間”として注目されている。
昆虫観察やバードウォッチング、釣り、食材採集など、自然と触れ合うアクティビティが人気を集めている。 旅行者の過半数が、蝶や鳥の観察に興味を持ち、地元の自然での採集体験ができる宿泊施設を希望している。 こうした体験は、旅先の環境と深くつながる手段として、静けさを求める旅行者に支持されている。
また、AIやアプリを活用して動植物を識別したり、生息地や移動パターンを把握するなど、 テクノロジーが自然体験をより豊かにするサポート役として活躍している。 “静けさ”を贅沢と捉える新しい価値観が、旅のスタイルを大きく変えつつある。
2026年の旅では、過去の思い出をたどる「追憶の旅」が新たなトレンドとなっている。 AIによるフォトマッピングや、家族のルーツをたどるプラットフォームを活用し、かつて訪れた場所を再訪する旅が注目されている。 旅行者の約3分の2が思い出の地を再び訪れることに前向きで、感情的なつながりを重視する傾向が強まっている。
この旅の目的は、懐かしい記憶を呼び起こすだけでなく、家族や友人との絆を再確認することにある。 若いころの自分を思い出したり、人生の節目を振り返ることで、過去と現在をつなぐ深い体験が得られる。 また、つらい記憶と向き合い、心の整理をするための旅としても支持されている。
テクノロジーの進化により、古い写真をもとに旅程を組んだり、先祖の足跡をたどることが可能になった。 こうした旅は、単なるノスタルジーではなく、世代を超えた物語の共有や、自己理解を深める手段として注目されている。 記憶を再訪する旅は、過去と未来をつなぐ“感情の架け橋”として、多くの旅行者の心を動かしている。
2026年の旅行では、従来の結婚や出産といった大きな節目だけでなく、 「自分だけの小さな達成」を祝う旅が注目されている。 旅行者の約3分の2が「特別な理由がなくても旅に出たい」と考えており、旅そのものが“祝福の場”となっている。
例えば、昇進や就職、税金の還付、断酒の成功、新しい服を着るためなど、 個人的な達成や変化を祝うために旅を計画する人が増えている。 こうした旅は、自分自身を認め、労うための手段として、特に若い世代を中心に支持されている。
また、旅行者の4分の3が「頑張った自分へのごほうび」として旅を予約しており、 旅の動機がより多様化・個人化していることが明らかになっている。 “モダン・マイルストーン・ミッション”は、他人の目を気にせず、自分らしさを誇る旅の新しい形を象徴している。
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