英国発のナチュラルコスメブランド「LUSH」と、英国の消費者団体である「エシカルコンシューマー・リサーチアソシエーション」は、動物実験の代替法開発および動物実験廃止に向けた活動を推進する世界最大の基金「Lush Prize 2026」の応募受付を開始した。
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イギリス発のナチュラルコスメブランド「LUSH(ラッシュ)」とイギリスの消費者団体「Ethical Consumer Research Association(エシカルコンシューマー・リサーチアソシエーション」は、現地時間の9月1日(月)より、動物実験の代替法開発および動物実験廃止に向けた活動を推進する世界最大の基金「Lush Prize 2026」の応募受付を開始した。なお応募期限は11月28日(金)までに設定されている。
毎回最大総額25万ポンド(約6,600万円)の賞金が授与される「Lush Prize(ラッシュプライズ)」は、動物を使用しない実験分野で最大規模かつ、動物実験の完全撤廃とその置き換えのみに焦点を当てた唯一の基金だ。
2012年に同基金が設立された当時は「生きた動物を用いた科学実験は好ましくはないものの、人間の健康を守るためには欠かせないものである」という考え方が一般的であった。
その後、分子経路研究や生物学予測におけるAIの活用、生体機能チップ研究の世界的な拡大など、科学の目覚ましい発展を受け、動物を犠牲にしない実験の研究は、人間の健康や環境保護のために、より有意義な成果をもたらすことができるということが実証され始めた。その結果として、世界各国の政府は動物の使用を段階的に廃止するための計画やロードマップを示し始めている。
一方で、いまだ解決されていない化学的課題も多く残されており、規制の再設計や新しいトレーニングプログラムの構築も必要とされている。
「Lush Prize」は、これまでにも対象分野における優れた取り組みに対する授与を行ってきたが、今年達成された感動的な研究のブレイクスルーや、成果をもたらしたキャンペーン、そして若手研究者たちによる将来性のある研究提案に対し、今回も12の授与を行う予定だ。
世論喚起部門 | 動物実験が実施されている背景や実情を社会に知らせることに貢献した個人および団体 |
サイエンス部門 | 動物を使用しない代替法の研究開発に従事する研究者および研究機関 |
トレーニング部門 | 動物実験に頼らない代替法の研究者や規制機関に対するトレーニングを提供する個人、団体、または組織 |
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ロビー活動部門 | 規制機関や行政に対して動物実験の代替および禁止に向けた政策介入を行う個人および団体 |
若手研究者部門 | 動物実験に頼らない代替法開発および研究を行う35歳以下(申請時)の研究者 |
また、基金の授与を伴わない表彰もあり、以下3つの視点でもっとも優れた取り組みが表彰される。
レコグニション部門 | ・政治的功績部門 ・科学協力部門 ・健康チャリティープロジェクト部門 |
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Zheng Tan氏と、ラッシュ創立者のマーク コンスタンティン氏
「Lush Prize 2024」にて、若手研究者部門を受賞したZheng Tan氏は、以下のようにコメントしている。
「『Lush Prize』を受賞したことで、少なくとも1年間は経済的な負担が軽減されました。カナダで博士号を取得したあとも、研究を継続するために必要な、ヒト細胞や生体機能チップを購入する資金を得ることができました。本当に感謝しています!」
お問い合わせ先/ラッシュジャパン合同会社
http://www.lush.co.jp
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