使用済みマヨネーズボトルの資源循環に向けて協働するキユーピー株式会社と味の素株式会社は、2024年7月1日から取り組んでいる「使用済みマヨネーズボトルの回収実証実験」の進捗を6月20日(金)に発表した。なお7月からはさらに実施店舗を拡大していくという。
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キユーピー株式会社と味の素株式会社は、海洋プラスチックごみ問題の解決に向けた官民連携によるプロジェクト「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス(Japan Clean Ocean Material Alliance)」の一環として、使用済みマヨネーズボトルの資源循環に向けて協働している。
2024年7月1日より、使用済みマヨネーズボトルの回収実証実験である「マヨネーズボトルに戻そう!プロジェクト」を開始し、「イトーヨーカドー 溝ノ口店」に回収ボックスを設置。なお、この実証実験は、生活者から回収したボトルの状態や回収量の確認を目的としたものである。
実証実験は本年6月30日(月)まで続くが、現在の進捗を6月20日(金)に発表した。
今回ボックスにて回収されたもののうち、約90%が回収対象であるマヨネーズボトル(キユーピー、味の素製品以外を含む)であった。また、そのほかのものに関しても、タルタルソースやケチャップのボトルなど、マヨネーズボトルと同じポリエチレン(PE)製のものがほとんどだったという。
回収されたマヨネーズボトルのうち、きれいに洗浄されていたマヨネーズボトルの割合は、回収されたマヨネーズボトルの約99%を占めた。
さらに、1ヶ月あたりの回収本数も、開始初月である2024年7月の実績と比較すると、2025年4月の実績で約2.6倍まで伸長しており、良好な結果を残している。
マヨネーズボトル型回収ボックスの有効性
回収ボックスの形にマヨネーズボトル型を採用したことによって、「マヨネーズボトルを集める」ということを生活者に効果的に訴求できたことが、高い回収比率につながったと推察。
「マヨネーズボトルは洗浄しても落ちない」というイメージが定着していること
多くのマヨネーズ商品は、洗浄することで比較的簡単にボトル内に残ったマヨネーズを落とすことができるが、啓発活動などを通じて「マヨネーズは油なので、洗っても落ちないと思っていた」という声が多数聞かれた。このイメージが、ボトルを回収ボックスへ持ち込む際の心理的ハードルの一因になっていることがわかった。
取り組みに前向きな生活者の受け皿に改善の余地があること
この取り組みの推進に向けて、神奈川県川崎市内でさまざまな啓発活動が実施された。生活者に取り組みの価値を理解してもらえた一方、「実施店舗までの距離が遠い」という意見も多く寄せられた。このことから、協力したい思いはあるものの、距離的に難しいという生活者が一定数いることが推察された。
7月1日からは、同実証実験の拡大に向け、回収対象店舗を『イトーヨーカドー溝ノ口店』、『イトーヨーカドー川崎店』、『ヨークマート川崎野川店』の3店舗に拡大。また、店頭に認知向上のための啓発媒体を設置される。
なお、マヨネーズボトルの資源循環に向けた技術評価についても継続して進めていくという。
回収期間 | 2025年7月1日(火)~ 2026年6月30日(火) |
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回収拠点 | イトーヨーカドー溝ノ口店 (神奈川県川崎市高津区久本3丁目6−20) イトーヨーカドー川崎店 (神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目2−1) ヨークマート川崎野川店 (神奈川県川崎市宮前区野川本町2丁目18−19) |
回収対象 | 家庭で使用したマヨネーズボトル (キユーピー、味の素以外の製品も含む) |
お問い合わせ先/キユーピー株式会社
https://www.kewpie.com/
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