「ビオホテル」とは、厳しい基準をクリアしたサステナブルなホテル。日本では「ビオホテル協会」が設定したガイドラインを満たすホテルのみが認定されている。この記事では「ビオホテル」の言葉の意味や成り立ち、日本の主なビオホテルの例、そしてビオホテル認証制度などを紹介する。
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Photo by Francesca Saraco on Unsplash
「BIO HOTEL(ビオホテル)」とは、提供する食事やアメニティにおいてオーガニックな製品を使用し、そのほかにも再生可能エネルギーを活用するなど環境保護に積極的に取り組んでいるホテルのこと。「BIO」とはドイツ語で「オーガニック」を意味する。
2001年に発足しオーストリアに本部を置く「ビオホテル協会(Die BIO HOTELS)」が定める厳しい基準を満たしたホテルのみが「ビオホテル」と名乗ることができる。
現在ドイツ、オーストリア、イタリア、スイス、フランス、スペイン、ギリシャの7か国に約100軒のビオホテルがある。
日本では、「ビオホテル協会」の公認を受け、2013年5月に発足した「BIO HOTELS JAPAN(一般社団法人日本ビオホテル協会)」がガイドラインを設定し、BIO HOTELS JAPAN認証を行なっている。
長野県の八寿恵荘は、日本で初めてBIO HOTEL認証を取得したホテル。野菜だけでなく卵・肉・魚類から調味料まで食材の90%以上がオーガニックのものを使用している。
また、建物にも地元池田町産のアカマツや長野県産のスギやヒノキなど、すべて地元の無垢材を使用しており、豊かな自然を感じられるホテルである。
北海道中富良野にある野菜ソムリエプロの夫婦が営む全3室のホテル「Auberge erba stella(オーベルジュ エルバステラ)」。敷地内で採れた自家製のオーガニック野菜をメインとしたイタリアンを提供してくれる。
BIO HOTELS JAPAN(BHJ)は日本に合わせた独自の厳しいガイドラインを設定し、主に3つの認証基準をクリアしたホテルにビオホテルの認証を行なっている。認証は毎年行われる検査によって更新される。
生態系や環境への負荷に配慮した生産方法で、可能な限りホテルのある地域あるいは国内で生産されているフードの使用など、すべてのBHJガイドラインを満たしていること。
生態系や環境への負荷に配慮した方法で生産されているオーガニックコスメを使用するなどすべてのBHJガイドラインを満たしていること。
再生可能エネルギーを活用するなど1つ以上のCO2排出量削減の取り組みを行なっていること。
食品・飲料品の年間仕入れコストのBHJガイドラインに適合割合によって四段階で格付けが行われる。
すべての食品、飲料品が適合していれば「5リーフ」、食品・飲料品の年間仕入れコストの90%以上が適合していると「4リーフ」、食品・飲料品の年間仕入れ
コストの75%以上が適合で「3リーフ」、食品・飲料品の年間仕入れコストの50%以上が
適合で「2リーフ」と分類されている。
75%以上がBHJガイドラインに適合する場合はBIO HOTELとして認証されるが、50%以上75%未満の適合ではBIO HOTEL認証を目指すFOBH(フレンズオブビオホテル)となる。
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