ヤマハから未利用木材を活用した電子ピアノ「TORCH（トーチ）」が登場　20台限定で抽選発売

ヤマハから希少木材「グラナディラ」の未利用材を鍵盤に活用した新しいコンセプトの電子ピアノ「TORCH（トーチ）」が登場

ヤマハ株式会社は、クラリネットをはじめとした木管楽器に使用される希少木材「グラナディラ（アフリカン・ブラックウッド）」の未利用材を鍵盤に活用した、新しいコンセプトの電子ピアノ「TORCH（トーチ）」（品番：T01）を、国内にて20台限定で抽選販売することを発表した。

かねてから木材をはじめとする自然素材を用いた楽器を展開する同社は、楽器製造に欠かせない希少木材の未来を守るべく、サステナブルな森をつくる「おとの森」活動に取り組んでいる。

その活動のなかで、木材を有効活用する技術を探るとともに、持続可能なものづくりに挑戦するプロジェクトを発足し、未利用材を楽器の素材に活用したプロトタイプの制作や、企画展示「楽器の木」展の開催など、木材の新たな価値を引き出す製品開発を行なってきた。

今回登場した「TORCH」は、これまでの活動の集大成ともいえるだろう。

クラリネットやオーボエなどに使われる「グラナディラ」の未利用材をアップサイクルした黒い鍵盤

クラリネットやオーボエなどで使用されるグラナディラ材のうち、楽器づくりに適する部分はほんのわずか。そのため、使用する部分の選別が行われたあと、未利用材が必ず発生してしまう。

「TORCH」では、この未利用材を“木質流動成形技術”で成形し、鍵盤に採用している。

70％のグラナディラと樹脂を含む複合素材を使用することで、木のぬくもりが感じられる手触りを実現し、またその吸湿性によって、指が滑りにくい快適な弾き心地を提供してくれる。

木の手触りやあたたかみにこだわられた、手仕上げの外装

木質ボードを用いた本体外装には、通常使用される“ポリ塩化ビニルシート”を用いずに、天然由来のオイルを手作業で直接塗布し、木の手触りやあたたかみが感じられる仕上げを行なっている。

椅子の座面にもポリ塩化ビニルシートを使用せず、ヒノキを含む代替素材を採用。また、楽器本体と椅子の側面には、自動車用内装部品を手がけるヤマハのグループ会社と連携し、グラナディラの樹皮の模様が、高級車内装用のレーザー加工技術によって描かれている。

さらに、音量調整用のつまみには、グラナディラの未利用材を削り出したものが採用されており、細部に至るまで「木の質感」にこだわられている。

弾き込みや手入れによって味わいが深まる経年変化も楽しめる

弾き込み具合に応じて色が変化する鍵盤と同じく、楽器本体に採用された木質ボードも、設置する場所の温度などの環境によって色が変化する。

木質ボードは木部用ワックスによるツヤ出しが可能で、使い続けるほどに味わい深くなる独特の風合いを楽しむことができる。

最上級のグランドピアノと遜色ない音色と自由自在な弾き心地

肝心のピアノの音色には、ヤマハの最高峰コンサートグランピアノである「CFX」や、ウィーンのピアノブランドである「Bösendorfer（ベーゼンドルファー）」のフラッグシップモデル「インペリアル」を搭載。鍵盤は“グランドタッチ-エス™鍵盤”の機構を使用し、グランドピアノのような広いダイナミックレンジを実現している。

タッチに応じて多彩に変化させられるだけでなく、繊細な音色から雄大な音色まで、さまざまな音色を自在に奏でることが可能。木材を多量に含む鍵盤や外装から、あたたかな音色が伝わって響き渡る感覚が味わえるだろう。

「TORCH T01」商品概要

品名：ヤマハ 電子ピアノ TORCH
品番：T01
希望小売価格：990,000円（税込）
販売台数：20台（国内にて抽選販売）
抽選申込受付：２月18日（火）15：00～３月31日（月）23：59 ※当選発表は４月中旬を予定
製品サイト：https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments/pianos/torch/t01/index.html