これまで柄の部分に竹材を使用したり、ブラシ部分に動物の毛を使用した環境配慮の歯ブラシは発売されてきたが、いよいよブラシ部分が100%植物由来の歯ブラシが発売される。開発するのは口腔ケア商品を扱うファイン株式会社。素材には美容オイルなどに使用されるヒマシを採用する。
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歯ブラシを中心とした口腔ケア商品を製造・販売するファイン株式会社は、ブラシの素材に植物由来100%の毛材(ヒマシ製ナイロン毛)を使用した歯ブラシを発売する。
発売時期は2020年秋を予定しており、段階的に導入していくと発表している。
ヒマシとは、トウゴマという植物の種子から抽出する植物油の一種で、美容オイルなどにも多く使われている。
ヒマシ製ナイロン毛は、日本バイオプラスチック協会が定めるJBPA認定素材*で、石油化学系ナイロンと同等のしなやかさと、歯と歯茎にやさしい磨き心地を目指した。
*有機資源(植物等)由来物質を所定の量以上含む「バイオマスプラ識別表示基準」に適合している素材
生分解はしないが、同社はこうした植物由来の歯ブラシの製造・販売を通して、持続可能な開発目標(SDGs)に積極的に取り組んでいく方針だ。
歯ブラシは世界中で1年間に36億本も消費されていると言われる。その大半が複合的なプラスチック製品のため、リサイクルが難しく、日本ではほとんど焼却処分されている。
ファイン株式会社では、環境問題に関心がある人や、化学物質に敏感な人のために、23年前から植物性の柄と馬や豚の天然毛等をブラシ部に使用した「生分解性樹脂の歯ブラシ」を製造してきた。
しかし昨今では、CO2の増加だけでなく、海洋ごみ問題など地球環境の改善が急務だ。
同社は歯ブラシメーカーとして少しでも解決に貢献できないかと考え、植物由来100%の歯ブラシを世界に先駆けて発売することを決定した。
植物由来の毛を導入することで、豚毛などの動物製品を使用しないヴィーガンの人やプラスチックフリーな生活を実践する人からの希望にも対応する。
これは長らく待ち望んでいた人も多い商品のひとつだろう。歯ブラシ新時代の幕開けとなりそうだ。
問い合わせ先/ファイン株式会社
https://www.fine-revolution.co.jp/
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