旅をサステナブルに ⽇産⾃動⾞や日本旅行ら14社×環境省×東北大学による「GREEN JOURNEY推進委員会」が発足

グリーンジャーニー推進委員会

日産自動車株式会社と株式会社日本旅行の2社を発起人とし、旅行・観光関連会社14社は、環境省および東北大学との連携による組織「GREEN JOURNEY推進委員会」を発足。初の取り組みとして、CO2の排出量を削減し、地域の課題解決に貢献する国内旅行ツアーを発表した。

ELEMINIST Press

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2024.08.22

産学官連携かつ全14社による共同体「GREEN JOURNEY推進委員会」が発足 CO2削減と地域貢献をめざす

グリーンジャーニー推進委員会

長かったコロナ禍が明け、国内外問わず旅行を楽しむ人が増えている。一方で、旅行・観光産業は世界のCO2排出量の1割以上を占めているといわれており、環境に与える負荷が問題視されている。なお、旅行・観光産業のCO2排出の大部分は、旅行者の移動から発生しているという。

昨今、欧米からのインバウンド観光客を中心に「サステナブルツーリズム」が浸透しつつある。これは「環境」「文化」「経済」の観点から、持続可能で発展性のある観光を目指すという考え方だが、日本人の国内旅行者における認知度はあまり高くない。

「GREEN JOURNEY推進委員会」は、そんな現状を鑑み、旅行という非日常体験の中で人々のサステナビリティへの意識を高めることを目的に発足された組織だ。

グリーンジャーニーを楽しむためのヒント

発起人となったのは、日産自動車株式会社と株式会社日本旅行の2社。JRグループ7社、株式会社地球の歩き方、株式会社おてつたび、株式会社TBWA HAKUHODO、Earth hacks株式会社、特定非営利活動法人日本ジオパークネットワークの12社が賛同を表明している。

委員会賛同企業各社の取り組みと役割

委員会では環境省の「デコ活応援隊(※1)」や東北大学との産学官連携のもと、国内旅行におけるCO2排出量の削減や、環境保全型アクティビティの開発、参画自治体における関係人口(※2)の創出、地域文化の発展に取り組み、新しい旅のスタイルとして「GREEN JOURNEY」を持続的に発展していく予定だ。

※1 「デコ活」とは、2050年カーボンニュートラルおよび2030年度削減目標の実現に向けて、国民・消費者の行動変容、ライフスタイル変革を強力に後押しするため展開されている新しい国民運動。「デコ活応援隊」とは、官民連携で効果的な実施につなげるべく、国、自治体、企業、団体、消費者等による官民連携協議会のこと。
https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/

※2 「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域と多様に関わる人々を指す言葉。
https://www.soumu.go.jp/kankeijinkou/about/index.html

2050年までに国内旅行におけるCO2排出ネットゼロを目指す

CO2削減率の目標を表す表

「GREEN JOURNEY」では、日産のEVの活用や、サステナブルなグルメ、環境負荷の少ないアクティビティの提供により、従来のカーボンオフセットによるCO2削減ではなく、実数としてのCO2排出量を20%以上削減できるという。

例えば、第1弾として発表された「GREEN JOURNEY伊勢志摩」の提携スポットである「REMARE」では、海洋プラスチックごみをアップサイクルしたお土産を提供しており、通常のプラスチック製品に比べて37%のCO2削減効果が期待できる(※Earth hacks調べ)。このような小さな取り組みに至るまでサステナブルにこだわることで、ユーザーの意識向上も図っていくという。

さらに委員会では、今後一時交通事業者や再生可能エネルギー事業者などのさまざまな企業・団体の賛同を募ることで、より多くの側面からCO2排出量削減に取り組み、2050年までに国内旅行におけるCO2排出ネットゼロを目指していく。

「GREEN JOURNEY」ツアー第1弾の旅先は熊本・阿蘇と三重・伊勢志摩

グリーンジャーニー熊本阿蘇、三重伊勢志摩

「GREEN JOURNEY」のツアー第1弾として発表された旅先は、熊本県阿蘇市と三重県伊勢志摩エリアの2箇所。いずれも、自治体による協力と連携によって実現したツアーだ。

ツアーでは、EVでの移動のほか、地産地消の食事、環境に配慮した宿での宿泊、環境・文化・経済に貢献できる体験などが提供される。

さらに、新たにLINEのプラットフォームを使用して、訪問した場所でポイントを貯めたり、その地域の伝統文化やサステナビリティに関する情報を入手することもできる。旅好きの人でも、きっとまったく新しい体験ができるはずだ。

お問い合わせ先/GREEN JOURNEY推進委員会
https://www.greenjourney-project.jp/

※掲載している情報は、2024年8月22日時点のものです。

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