富田興業株式会社は、7月にサステナブルレザー「LEZZA BOTANICA(レッザボタニカ®︎)」をリリースした。食の副産物である皮を、植物由来の副産物でなめしや染色を行う。第一弾は、ワインの絞りかすを活用。今後は、飲料メーカーのお茶殻や料理の廃油などを使って商品化していく。
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富田興業株式会社は7月、サステナブルレザー「LEZZA BOTANICA(レッザボタニカ®︎)」を発表した。LEZZA BOTANICAは、食の副産物である皮に、植物由来の副産物を使って「なめし」や「染色」をほどこしたサステナブルなレザーだ。
皮(Skin)は、腐らないようにしなやかになめすことで革(Leather)になる。代表的な方法は、植物タンニンなめし、クロムなめし、オイルなめしなどがある。
LEZZA BOTANICAは、食品加工や製造の現場で生じる絞りかす(ポマース)を再活用している。
ポマースの多くは産業廃棄物として処分されているが、富田興業は植物なめしや染色に活用できるポリフェノール、オイル、色素をポマースから抽出することに成功した。
LEZZA BOTANICAを展開する取り組み「LEZZA BOTANICAプロジェクト」のEpisode1として注目したのはワインポマースだ。
ワインポマースをなめしと染色の両方に使用した「レッザボタニカ ビーノ」は、ワインポマースに含まれるポリフェノールにより、力強さとしなやかさを備えた革に仕上がっている。深みのある色と抗菌・消臭効果を叶えることができた。
なめし、染色に使えるポマースを求めた「全国の生産者と出会う旅」も現在進行中だ。
Episode2には飲料メーカーのお茶殻、もみ殻、珈琲のポマースの活用。Episode3としては料理店の廃油、渋柿の皮、柑橘類のポマースを活用しようとプロジェクトが進められている。
「おいしくいただく」という役目を終えてなお、有効な成分を蓄えたポマース、災害や食品ロスにより本来の役目が果たせない農作物を有効活用する今回の取り組みは、副産物×副産物の循環経済の実践につながる。
Youtubeチャンネルでは「LEZZA BOTANICA」が生まれるまでのストーリーや、プロジェクトの進行の様子が随時発信されていく予定だ。どんな革が生まれるのか、プロセスにも注目しながら、新しいレザーをライフスタイルに取り込みたい。
問い合わせ先/富田興業株式会社
http://www.tomita.co.jp/
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