墨田区とアサヒユウアス株式会社が行っている「すみだCoffeeloopプロジェクト」では、区内のコーヒー豆かすをバイオマスプラスチックにアップサイクルし、リユースカップを開発している。株式会社セブン&アイ・フードシステムズはこのカップをデニーズ全店に設置開始したことを発表した。
ELEMINIST Press
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株式会社セブン&アイ・フードシステムズが、2月29日(木)より「すみだCoffeeloopプロジェクト」でコーヒー豆かすを原料に使用してつくられたコーヒーカップを、運営するデニーズ全店に設置開始したことを発表した。
これは資源循環、廃棄物削減、環境啓発を目的として、東京都墨田区内のデニーズ3店舗(墨田堤通り店、墨田立花店、錦糸町駅前店)やカフェ、オフィス等から排出されるコーヒー豆かすを回収し、最先端の技術で原料化、それをコーヒーカップにアップサイクルすることで、日常への普及を目指すスキームだ。
また、回収を区内の福祉作業所に担ってもらうことで、多様な就労機会の創出にも貢献していく取り組みとなっている。
セブン&アイ・フードシステムズは、グループが掲げる環境目標「GREEN CHALLENGE 2050」に則って、資源循環社会につながるさまざまな取り組みを進めている。
今回のアップサイクルカップの全店設置も、こうした環境への取り組みを目に見え、手に取ることができる形でお客様や従業員へ発信し、ひとり一人の行動変化のきっかけとすることで、社会の環境負荷低減につなげていくことを目指したものだ。
「すみだCoffeeloopプロジェクト」は、墨田区資源循環・地域連携促進補助事業として、墨田区とアサヒユウアス株式会社が主導し、区内のコーヒー豆かすをバイオマスプラスチックにアップサイクルし、循環させるプラットフォーム。
アサヒユウアスでは、オフィスやカフェなどから出たコーヒーの副産物をアップサイクルし、リユースカップ「Coffeeloopカップ」を開発し、カフェでの利用するという「Coffeeloopプロジェクト」に取り組んできた。
「Coffeeloopカップ」は、コーヒー抽出後のコーヒーかすと間伐材の木粉、リサイクルポリプロピレンを使って製造。リサイクルポリプロピレンはプラスチック素材だが、株式会社メニコンのコンタクトレンズの工場で発生する未利用の端材を原料としているため、新規プラスチックを利用していない。
カップの表面は業務用食器洗浄機に対応する強度を維持するため、山中漆器の職人による“塗り”の技術によるコーティングを施している。
「すみだCoffeeloopプロジェクト」においては、区内のカフェなどから出たコーヒーかすを回収、オリジナルロゴの「Coffeeloopカップ」を開発。
2023年10月16日からコーヒーかすの回収を実施し、11月にカップの製造、12月中旬頃から墨田区内のカフェなどでカップの利用を開始した。
何度も使用した後に劣化・破損したカップはアサヒユウアスが受け取り、カップの状況を見てマテリアルリサイクルか再塗装を施すことで、新たなカップにつくり替え、再利用していく。
このプロジェクトは、持続可能な開発目標(SDGs)における「12.つくる責任 つかう責任」「13.気候変動に具体的な対策を」「17.パートナーシップで目標を達成しよう」を目指したものだ。
お問い合わせ先/株式会社セブン&アイ・フードシステムズ
https://www.7andi-fs.co.jp/7fs/
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