災害ボランティアで支援したい 参加方法と心得・できることは?

ボランティアの活動する様子

Photo by Joel Muniz on Unsplash

災害が起きたときに被災地の支援を行う災害ボランティア。被災した方や被災地の復旧・復興を支援するために、災害ボランティアはどんな活動をするのか?被災地に行く前に知っておきたい心得、さらに参加方法と参加するための準備について解説する。

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2024.01.18

災害ボランティアとは? 何をする?

地震、豪雨、洪水、台風、津波などの自然災害が起きたとき、被災地での支援活動の大きな力となるのが、災害ボランティアの存在だ。自然災害によって家が壊れたり、住む場所がなくなったりしたとき、被災した人々は大きなダメージを負い、途方に暮れる方も少なくないだろう。また、年配の方には、体力的にもできることが限られる。国や市町村の支援だけではなく、被災地の人々の復興に力を貸すのが、災害ボランティアだ。

具体的にどんな活動をする?

災害ボランティアが行う活動は、具体的に次のようなことがある。体力のいる力仕事から、事務的な作業、被災者の心のケアまで、さまざまな活動が含まれ、また地域の特徴や、災害の種類によっても異なる。

・がれきの撤去や分別
・泥だし
・室内清掃
・引っ越しの手伝い
・物資や衣類の仕分け
・炊き出し
・ボランティアセンター運営の手伝い
・心のケア

報酬はどうなる? 交通費や宿泊費は?

ボランティアとは、だれかに強制されたりするのではなく、自発的にすすんで無償で行う行動のこと。そのため、災害ボランティアには、報酬も食事や宿泊場所の提供もない。自らの利益のために行うものではない。ただ自治体が求める災害ボランティアでは、交通費や宿泊費について助成金を出す場合もある。

被災地に行く前に知っておきたいこと

自然災害が起きたとき、「自分に何かできることはないだろうか」「少しでも力になりたい」と思い、ボランティア活動を行いたいと考える方は多いだろう。しかし、災害ボランティアで活動するために、事前に知っておきたいことがいくつかある。

被災地に負担をかけない

災害ボランティアで活動するために、もっとも大切なことは、被災地に負担をかけないことだ。例えば、自分の食事や飲み物も準備せずに被災地に行くと、被災地に負担をかけることになる。災害ボランティア自身の身の回りのことは、しっかり準備していくことが大切だ。

被災地に行くタイミング

災害が起きると「とりあえず現地に行こう」と思う方がいるかもしれない。しかし、現地でボランティアの受け入れ体制が整っていないうちに行くと、逆に被災地に負担をかけることになりかねない。また、救助活動や支援物資の支給の妨げになる可能性もある。また、災害が起きた後も、災害ボランティアのニーズは時間的な経過によっても変わっていく。本当に被災地の支援を行うためには、まずは被災地の情報を確認していくことが大切だ。

電話での問い合わせは行わない

災害が起きた現地では、しばらく混乱した状況が続くことが考えられる。まずは救助活動や、被災者への対応などが先決だ。災害ボランティアのニーズや被害状況について、電話で問い合わせることは控えよう。

災害ボランティアの参加方法

災害ボランティアとして参加するためには、被災地の災害ボランティアセンターのウェブサイトに応募するのが一般的だ。災害ボランティアセンターは、被災地の社会福祉協議会が中心となって設置し、ボランティア活動を行いたい人と、支援を求める被災者のニーズをマッチングする役割がある。

まずは被災した地域で災害ボランティアセンターが開設されているか確認し、そこでボランティアの募集が始まったら、サイトの指示にしたがって登録を進めよう。

災害ボランティアに参加するための準備

実際に、災害ボランティアとして参加するためのステップを紹介する。

1 被災地の情報を集める

最初のステップは、被災地の状況を知ること。求められるニーズは、災害の種類や状況、規模、地域によって異なるため、それぞれの状況を確認することが大切だ。また被災直後は、災害ボランティアを行いたいという希望者が多い一方で、それを受け入れる体制が整っていないことも考えられる。そのため、現地の情報を集めて確認しよう。現地へ電話で問い合わせることは控え、自治体などの信頼できるところから情報を集めよう。

2 服装と持ち物を準備する

災害ボランティアとして参加する際、必要となるものを用意しよう。なお、災害の種類や状況、季節により服装や必要なものは変わる。下記はあくまでも一例だ。

・帽子、ヘルメット
・軍手、ゴム手袋
・マスク
・タオル
・長袖、長ズボン
・着替え
・食べ物、飲み物
・常備薬
・雨具
・大きなビニール袋
・充電器 など

3 食事・宿泊先・交通手段を確保する

災害ボランティアは、自分自身の食事や飲料水はすべて用意して被災地に入ろう。被災地ではあらゆる物資が不足している可能性や、電気や水道などのインフラが止まっている可能性もある。必要となるものは宿泊先や交通手段も含め、自分で行う前提で準備しよう。

4 ボランティア活動保険に加入する

ボランティア活動保険とは、災害ボランティアの活動中に起きるケガや二次災害などに備える保険。災害ボランティアとして活動するためには加入が必要で、社会福祉協議会への登録を行うことになる。

災害ボランティアとして活動して、本当に必要な人の力になれるためには、事前に知っておくべきこと・やるべきことがある。これらを把握して、災害ボランティアとして参加することを考えてみよう。

※掲載している情報は、2024年1月18日時点のものです。

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