雪資源を守る「TOKYU SNOW RESORT」 スキー場の使用電力100%再生可能エネルギー化

富士山とスキー場

東急不動産株式会社および東急リゾーツ&ステイ株式会社は、雪資源を守る環境維持に向けた取り組みを加速し、雪のある豊かな自然を次世代に残していくための取り組みを推進することを発表。東急スノーリゾート7スキー場の使用電力を100%再生可能エネルギーに切り替えることを完了させた。

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2023.12.13
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「TOKYU SNOW RESORT」スキー場の使用電力100%再生可能エネルギー化と、スノーコミュニティへのゼロカーボン活動支援推進

東急不動産株式会社および東急リゾーツ&ステイ株式会社は、東急スノーリゾートが行ってきた雪資源を守る環境維持に向けた取り組みを加速し、雪のある豊かな山と大自然で遊ぶ楽しさを次世代につないでいくための取り組みを推進することを発表した。

東急不動産は将来の長期的な経営環境について、急激なデジタル化の加速や脱炭素社会の進展、生活スタイルの多様化など、極めて不確実な環境認識のもと、サステナブルな成長を実現するため、再生可能エネルギー事業の拡大を通じ、人と環境にやさしいまちづくりを推進している。

そのなかでも、スキー場をはじめとするスノーリゾートを取り巻く環境については、地球温暖化に伴う気温上昇や、日本近海の海水温度の上昇、降雪・積雪の減少や雪質の変化に伴う災害発生など、多大な影響を受けることが懸念されている。

またスノーリゾートは、地域産業においては社会的インフラとしての位置付けでもあり、環境維持・気候変動対策に向けた取り組みは、地域のサステナビリティにも寄与する必要不可欠な取り組みだ。

今だけでなく、未来のスキー場やウインタースポーツに関わる事業の持続性のためにも、環境維持に向けた取り組みをより迅速に進めていきたいとしている。

サステナブルな4つの取り組み

取り組み① 東急スノーリゾート7スキー場の使用電力を100%再生可能エネルギーに切り替え完了

東急リゾーツ&ステイは東急不動産の保有施設として、2022年12月に対象スキー場全7保有施設の使用電力について、東急不動産の再生可能エネルギー発電所を活用することにより、100%再生可能エネルギー(以下、再エネ)の切り替えを完了したことを発表した。

この切り替えにより、CO2の排出量※1を年間約8千トン削減することができ、これは一般家庭約4千世帯分のCO2排出量※2にあたる。

※1 CO2排出量:環境省・経済産業省公表の「電気事業者別排出係数(2021年度実績)」全国平均係数のCO2排出係数435g-CO2/kWhを使用
※2 世帯当たりの電力使用量4743kW/年を目安に算出(太陽光発電協会「表示ガイドライン2022年度」より

東急不動産は2014年に再生可能エネルギー事業に参入し、太陽光発電所、風力発電所、バイオマス発電所を全国各地で「ReENE(リエネ)」の事業ブランド名で展開しており、2023年10月末現在で96事業、定格容量1.6GWを超えるなど、国内トップクラスの事業規模で展開している。

全国で大規模展開する東急不動産の発電所から創出される再エネのトラッキング付非化石証書※3を、東急スノーリゾート7施設でも活用し、スキー場のゴンドラ、リフト、レストランの使用電力を100%再エネ化している。

※3トラッキング付非化石証書:再エネ発電所が生み出した環境価値の属性情報を紐づけ、当該発電所の由来の再エネであると追跡(トラッキング)が可能となる証書。

使用電力を100%再エネ化の図解

※ 実際の電力は、一般送配電事業者および小売電気事業者を介して供給される。

対象となるスキー場7施設

<北海道>ニセコ東急 グラン・ヒラフ
<栃木県>ハンターマウンテン塩原/マウントジーンズ那須
<群馬県>たんばらスキーパーク
<長野県>タングラム斑尾/蓼科東急スキー場
<福井県>スキージャム勝山

取り組み② POW JAPANとの連携

東急リゾーツ&ステイは、一般社団法人 Protect Our Winters Japan(以下、POW)と気候変動対策に関するパートナシップを2023年10月24日(火)に締結し、POWの活動を支援していく運びとなった。

東急不動産および東急リゾーツ&ステイの掲げるSDGsブランド「もりぐらし®」や、東急スノーリゾートの掲げる「サステナビリティfor Snow」は、環境への負荷を減らし、未来につなぐ活動を続けており、この理念に合致するPOWとともに雪山を守る活動を推進いきたいとしている。

一般社団法人 Protect Our Winters Japan

長年にわたり世界のスノーシーンをリードしてきたプロスノーボーダー ジェレミー・ジョーンズが、「雪、そして冬」が気候変動によって危機的状況にあることをいち早く肌で感じ、スノーコミュニティから「冬を守らなければ」という思いで起こしたムーブメントから2007年にPOWが立ち上がった。日本では2019年2月に、プロスノーボーダー小松吾郎の声がけによって発足している。

取り組み③ 国内初・積雪を利用した発電事業の社会実装実験

豪雪地域の生活課題である「積雪」を利用した発電取組の社会実装にかかる実験が、ニセコ東急 グラン・ヒラフスキー場の一部を活用し行われる。この取り組みは株式会社フォルテ、および榎木研究室(国立法人電気通信大学)と共同で行われる。

取り組み④ 自然環境にやさしいノンフッ素ワックスの開発

ノンフッ素ワックス

スキー・スノーボードに使用されるワックス製品の多くに含まれるフッ素化合物は、自然分解に時間がかかり環境への悪影響が懸念される。その点に着目し、フッ素を含まないワックスを開発・販売。ノンフッ素ワックスは、環境や健康にやさしい原料を使用しているほか、滑走面においても雪質を選ばず優れた滑走効果を発揮するワックスだ。

東急リゾーツ&ステイでは、2023年1月より東急スノーリゾート各施設の売店で販売している。

取り組み⑤ 自然環境の大切さを学ぶ勝山自然塾を開催

勝山自然塾

福井県のスキージャム勝山では、ゲレンデの大自然を活用した地球環境教育プログラム「勝山自然塾」を開催し、五感を使って自然環境の大切さを学べるプログラムとして展開している。

お問い合わせ先/東急不動産株式会社
https://www.tokyu-land.co.jp/

※掲載している情報は、2023年12月13日時点のものです。

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