キーワードは“多様性” WWFジャパンが提唱する、ウィズコロナ時代の社会のあり方

WWFジャパンは「世界環境の日」の6月5日、新型コロナウイルスと共存する時代を見据えた「人と自然の新しい関係」について、取り組みの方針を発表した。「環境保全」による「社会課題」への貢献拡大が求められるなか、感染の予防から共存まで3つのステージに分け、具体的な取り組みをまとめた。

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2020.07.17
SOCIETY
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WWFジャパンが提唱する「人と自然の新しい関係」

青空に咲く花

公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)は「世界環境の日」である6月5日、新型コロナウイルスと共存する時代を見据えた「人と自然の新しい関係」についてのメッセージを発信した。

求められるのは「環境保全」への取り組みによる社会課題への貢献

ここ10数年の間に発生した、SARSやMERS、エボラ出血熱などの感染症の多くは、野生生物からヒトに感染したものである。

この背景には、違法・無規制な野生生物の取引や、地球温暖化、森林破壊などによる野生生物の生息環境の破壊によって、人間と野生生物が接触する機会が増え続けたことなどが挙げられる。

新型コロナウイルス感染症に関しても、これまで以上に環境保全に関わる取り組みによる、持続可能社会への大きな貢献が求められている。

そこで、WWFは新型コロナウイルスとの共存社会(ウィズ・コロナ)と、社会と新型コロナウイルス感染収束後の社会(ポスト・コロナ)において持続可能な未来を目指すための方針をまとめた。

この方針は、「感染の予防、拡大の抑止のステージ」「感染の影響からの復興のステージ」「ポスト・コロナの新しい未来のステージ」と3つの階層に分けられている。

予防、復興、共生の3ステージに分けた新たな取り組み

1つ目の「感染の予防、拡大の抑止のステージ」では、野生生物の違法取引の防止、自然環境破壊の抑止、自然破壊の原因となる貧困を撲滅することの必要性を再認識することを目標とする。

これに対して、WWFは「企業に働きかけ、生態系や生物を減らす、破壊的な開発行為の防止を求める」ことや「野生生物の違法取引撲滅に向けた提言活動」「経済的自立を伴った地域主体の自然保護活動の支援」などに取り組むとする。

2つ目、「感染の影響からの復興のステージ」で目標とするのは、経済に偏った復興政策を優先せず長期的持続可能性を目指すこと、地球温暖化抑止につながる復興を目指すこと、環境保全につながる生産と消費のあり方を基本方針とすることなど。

これには、「グリーン・リカバリーの実現に向けた提言」「環境に配慮した金融政策の促進」「海や森の持続可能な産品の生産促進」を行うとしている。

3つ目となる「ポスト・コロナの新しい未来のステージ」では、一人ひとりが正しい情報による賢い消費を行うこと、国境を越えた国際的取り組みの支援、社会的多様性を認め合うこと、他の生物の共生を実現することなどをあげている。

これには、「環境に配慮した製品につけるエコラベルの推奨」「環境教育、活動の広がり、支援の呼びかけ」「持続可能な社会の実現に向けた提言」を行うとする。

生物・社会の多様性がウィズコロナの鍵

WWFは、新たな未来を拓く鍵は2つの多様性にあると言う。

1つは「生物の多様性」。環境破壊を防ぎながら多様な生物の共生を実現していくことが、新たなウイルスとの接触、拡大を防ぐとする。

もう1つは「社会の多様性」で、人間同士の異なる価値観や文化の相違を受け入れ、尊重し合うことが、国際的協力に基づいた問題解決に欠かせないとしている。

新型コロナウイルスの影響で生まれた「ニュー・ノーマル(新しい生活様式)」のなかで、持続可能な未来に向けてどう取り組みを行なっていくべきか、WWFの示した方針をいま一度、当事者意識を持って見つめたい。

問い合わせ先/WWFジャパン
http://wwf.or.jp/

※掲載している情報は、2020年7月17日時点のものです。

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