日本の気候変動を感じる来場者参加型のアート展「HELP展 〜30年後には消えてしまうかもしれない〜」開催

HELP展ビジュアル

国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、11月17日(金)〜26日(日)、東京都・青山のLIGHT BOX STUDIO AOYAMAにて、日本における気候変動の影響をアートを通じて感じる展覧会「HELP展 〜30年後には消えてしまうかもしれない〜」を開催する。

ELEMINIST Press

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2023.11.15
SOCIETY
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気候変動の影響をアートを通じて感じる「HELP展 〜30年後には消えてしまうかもしれない〜」

本展では、主に気候変動が原因で30年後に日本から失われてしまうことが予想される生物や文化のなかからいくつかのテーマをピックアップし、ぬいぐるみ作家・片岡メリヤス氏、八劔神社宮司・宮坂清氏、料理研究家・土井善晴氏らを含む多様な作家、文化人たちと協力し、日本に迫る気候危機を五感で「感じられる」作品を展示する。

展示作品

1. 動物からのHELP

片岡メリヤス(ぬいぐるみ作家)

片岡メリヤス氏(ぬいぐるみ作家)

いま、約100万種の動植物が絶滅の危機に瀕し、恐竜を絶滅させた6550万年前の大量絶滅と同じくらいのスピードで、生物多様性が失われている。本作品では、そんな消えゆく動物たちの姿を片岡メリヤス氏が本展示会のために制作したぬいぐるみを通してご紹介する。また、本展示のぬいぐるみは購入可能。来場いただくと購入のお申し込みが可能だ。(展示終了後抽選での選出となります。)
コラボアーティスト:ぬいぐるみ作家 片岡メリヤス 氏

2. 寿司からのHELP

HAKUA(Creative Direction・Produce)

和食の花形、お寿司にも気候変動の影響が迫っている。海水温の上昇や海洋酸性化などにより食べられなくなるネタが増えると予想され、より詳しい調査が求められている。本作品では、なくなる可能性に応じて透明度を変化させた樹脂オブジェの寿司を作成した。私たちの日常生活に現れるであろう、気候変動の影響を直感的に感じていただける内容だ。また、好きな寿司ネタのアンケートも実施、みなさんが好きなネタは30年後果たしてどのくらい残るだろうか?
コラボアーティスト:クリエイティブユニット HAKUA

3. 諏訪湖 御渡りからのHELP

宮坂 清(八劔神社宮司)

宮坂 清氏(八劔神社宮司)

長野県の諏訪湖が全面結氷すると南の岸から北の岸へかけて氷が裂け、高さ30cmから1m80cm位の氷の山脈ができる伝統文化「御渡り」。諏訪市の無形民俗文化財に指定されている神事だが、近年では気候変動の影響か御渡りの出現が少なくなっている。本作品では、御渡りの出現を判定する八劔神社宮司・宮坂清氏の言葉と、1683年から脈々と綴られた御渡りの記録をもとに展示を構成。諏訪湖のみならず、消えゆく日本の伝統文化について考えるのが目的だ。
出演:八劔神社宮司 宮坂 清 氏

4. 昆布からのHELP

土井 善晴(料理研究家)

土井 善晴氏(料理研究家)

昆布もまた、気候変動の影響により消えてしまう可能性がある。昆布は出汁として古くから親しまれ、日本の食文化を育んできた。また、昆布などによって形成される藻場は、たくさんの生き物の生育場でもある。その昆布がなくなることは、日本の食文化、さらには日本人の精神性にまで影響を与えるのではないか?ーーそんな疑問を料理研究家の土井善晴氏に伺った。
出演:料理研究家 土井 善晴 氏

5. 東京からのHELP

相澤 澄惠(学生/サンドアート作家 )

相澤 澄惠氏(学生/サンドアート作家 )

気候変動は、本展示の開催地である東京にも大きな影響をもたらすことが予測されている。海面上昇により浸水・冠水の被害が増える可能性が高く、東京もいまのような姿ではなくなってしまうかもしれない。本作品は、サンドアートでつくった街並みが浸水により刻一刻と変化していく様子を表現する。会期中どのようにサンドアートが変化していくのか、現地やSNSでのレポートで経過を見届けていただきたい。
コラボアーティスト:サンドアーティスト 相澤 澄惠 氏

展示への参加

本展示は気候変動をより身近に、そして自分ごととして考えるための、さまざまな参加企画を用意している。

① 展示品や会場造作の持ち帰りで、展示会リユースの社会実験へ参加

主催者は本展示の実施自体がエネルギーの消費や廃棄物を生み出すことを自覚し、新しく使ったり使い捨てる資源をできる限り減らし、なおかつその過程や手法を一人でも多くの来場者と共有することを目指している。

来場者に展示作品や会場造作を購入または持ち帰ってもらうことで、資材のリユースにつながり、廃棄物を少しでも減らすことを来場者と協働で試す社会実験を行う。

また、持ち帰り希望者にはリユース方法を対象物に付箋で貼り付けて「応募」してもらう。HELP展は時間が経過するごとに、展示作品や会場造作のリユースのアイデアが増えていき、来場者と共創する展示だ。会期中何度も足を運ぶといいだろう。
※一部作品は有料で購入可能だ。また、レンタル機材等の持ち帰りは不可。

② 助けたいと思ったものへの擬似募金体験

本展示では受付で配布されるオリジナルコインを持って展示を鑑賞する。最後にあなたが助けたいと思ったものの募金箱へコインを投入する企画を用意している。
募金したものから、「ペンプロッター」によりその場で執筆・出力するお礼の手紙を受け取ることができる。

③ 未来の自分へのメッセージ

展示の最後には、鑑賞直後の気持ちを未来の自分にメールで届けることができる。慌ただしい日常に戻る前にHELP展で感じた想いを書き留めると、2024年元旦に自身からのリマインドとしてメールが送信される。会場のQRコードから参加が可能だ。

未来の自分へのメッセージ

④トークイベントへの参加

本展示会期中以下2つのトークイベントを開催予定だ。
予約方法:HELP展ウェブサイトから予約可能(11/1より受付開始)

【 八劔神社宮司・宮坂清氏 】
トークテーマ:気温の変化と御渡り
登壇者:八劔神社宮司 宮坂清氏
開催日時:11/17(金)13:00〜14:00

八劔神社宮司 宮坂清氏


【 モデル・NOMA、フォトグラファー・MARCO】
トークテーマ:プラスチックと気候変動
登壇者:モデル・NOMA、フォトグラファー・MARCO
開催日時:11/23(祝日・木)11:00〜12:00(お子様連れ歓迎)

モデル・NOMAさん、フォトグラファー・MARCOさん

HELP展からのメッセージ

いま、この世界に当たり前のようにあるものたち。
それらがこの先も存在しつづけられるかどうかは、
私たちの行動にかかっている。

本展で展示されているものは、
30年後には地球上から消えてしまうことが予想されている。
主な原因は、気候変動。
このまま環境負荷をかけつづければ、
私たち人類もいずれ消えてしまうだろう。
「HELP」

声なきものたちの叫びに耳を傾けよう。
そして、いまこの瞬間から動き出そう。
よりよい地球の未来に向かって。
人間にはきっとその力がある。

「HELP展 〜30年後には消えてしまうかもしれない〜」

詳細

会場

LIGHT BOX STUDIO AOYAMA

住所

〒107-0062 東京都港区南青山5丁目16−7

開催日時

2023年11月17日 11:00 〜 2023年11月26日 18:00

開催予定状況

予定通り開催

チケット購入

https://bit.ly/3Ph0yAn

出演者

作家・片岡メリヤス氏、八劔神社宮司・宮坂清氏、料理研究家・土井善晴氏など

主催者

一般社団法人グリーンピース・ジャパン

公式サイトで事前の入場をお申込みいただいた方には、会場で粗品をお渡しします。また、混雑時には事前申し込みの方を優先にご案内いたします。 本展は英語でもお楽しみいただけます。 告知協力:パタゴニア日本支社

※掲載している情報は、2023年11月15日時点のものです。

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