京都精華大学デザイン学部ファッションコースでは、株式会社ワコールと連携し、廃棄素材を有効活用した企画の提案やファッション製品の制作に取り組む。本取り組みは、2023年10月~2024年1月に開講する授業「サスティナブル・ファッション」の一環で行う。
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京都精華大学デザイン学部ファッションコースでは、京都の下着メーカーのワコールから、商品の製造工程で発生する廃棄素材約50種類を提供してもらい、その有効活用方法の考案から制作を開始。
近年、国や自治体だけでなく、企業、個人も含めた社会全体で環境・社会課題を解決し、持続可能な社会を実現することが求められている。ファッション業界でも同様に、環境負荷の少ない素材を使用したデザインや、劣悪な労働環境の改善など、さまざまな視点から持続可能な社会の実現に向けた取り組みが始まっている。京都精華大学ファッションコースでは、これからのファッション業界で生きる学生たちに向けて、「サスティナブル・ファッション」の授業を設置し、ファッションデザインを通じて社会の課題解決を考えている。
学生たちは6回の授業を通じて、廃棄素材を活用した新たなファッションデザインの企画・制作に取り組む。11月28日には、ワコールの担当者にお越しいただき、作品講評会を行う予定だ。また、翌年1月には広く一般の人に向けた作品展示会も行い、サステナブル・ファッションについて知り、考える機会を予定している。
10月17日の授業では、株式会社ワコールの材料管理部から詫間しおり氏、中谷美結氏が、ワコールが行っている取り組みを紹介した。廃材を利用したワークショップの開催や、店舗で使用するハンガーのリサイクルなど、さまざまな事例の紹介を通じて、ファッションメーカーとしてどのように環境保全に配慮した事業を行うことができるのか、学生たちに提示した。
京都精華大学デザイン学部ファッションコースでは、「着る人」のためのデザインを追求し、ファッションの力で社会をより良く変えることを目標に教育活動を行っている。服づくりの技術に加えて、ニーズを調査・分析するための知識、雑誌やWebサイトでプロモーションを行う方法などを学びながら、誰かの課題を解決するファッションのあり方を研究する。ファッションビジネスの現場や業界の現状についても理解を深め、求められた仕事を完璧に成し遂げる力だけでなく、自分で新しい仕事を生み出し、それを継続させる力を身につけることをめざす。
●授業例:縫製、パターンメイキング、コレクション制作、サステナブル・ファッションなど
●指導教員:小北 光浩(デザイン学部ファッションコース教員)1975年生まれ。Central Saint Martins College of Art and Design BA Fashion/ womenswear 卒業、および MA Fashion/ menswear 修了。大手アパレルでのデザイナー、老舗テーラーのプレタポルテラインのデザイナー、コレクションブランド勤務、他大学での教員、教員と並行して自身のブランド運営などを経て現職。
京都精華大学では、本学が培ってきた文化・芸術教育研究活動と社会を結び、学生が実際の社会から与えられる課題に取組み評価を得る実践的な教育活動を通して、教育研究活動の向上と創造的資源の活用をめざしている。
お問い合わせ先/京都精華大学
https://www.kyoto-seika.ac.jp/
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