アパレルブランド「A BATHING APE®︎」は、2023秋冬コレクションにおけるダウンジャケットについてすべての製品に、世界最高水準の羽毛専業メーカー「河田フェザー」によるリサイクルダウンを使用している。
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「A BATHING APE®︎」の歴史を語る上で欠かせないダウンジャケット。2023 A/Wのダウンジャケットは、すべての製品に、世界最高水準の羽毛専業メーカー「河田フェザー」によるリサイクルダウンを使用している。
河田フェザーが工場を構えるのは、和牛の産地として有名な三重県松阪市から車で30分ほどの多気郡明和町。
そこは、世界有数の雨量を誇る大台ヶ原山地を水源とする“超軟水”の宝庫で、カルシウムやマグネシウムのミネラルなどをほとんど含まず浸透力が高く、ダウン(羽毛)の隅々まで水が浸透し、アカやホコリをきれいに取り除く。
さらに明和町は、雨のあとに乾いた風が吹き下ろす気候のため、1年を通して湿度が低く、ダウンに付着したホコリも取れやすい。
また、還元力も高いこの水で回復加工をすることで、羽毛本来の機能が戻る。すぐれた水量と水質、恵まれた気候が備わった類まれな環境のなかで、ハウスダストの出ない安心・安全、清潔なダウンは生まれる。
河田フェザーでは、2004年からダウンのリサイクル事業を開始。2012年には、「食用水鳥から産出された天然の副産物である羽毛を循環させ、次世代につなげたい」という思いから、アパレルメーカーや寝具メーカー各社、社会福祉協議会などと「リサイクルダウンプロジェクト」を立ち上げ、全国の店舗や回収場所などでも不要になったダウン製品の回収を開始している。
毎日400〜500枚、月間で約9000枚届く羽毛ふとんなどから、手作業でダウンを取り出し、品質によって仕分けしていくが、ダウンジャケットに使用できるものは、約半分。
除塵機で、ダウンに付着したアカやホコリを落とし、河田フェザー独自の「研ぎ洗い」でダウンを傷めずに洗浄する。
その際の「清浄度検査」は、業界基準の3倍。つまり、洗った水の透明度が通常よりも3倍きれいになるまでダウンを洗うこだわりようで、新毛よりもはるかに厳しい品質基準を設けた上で精製される。
適正に洗浄することで、ダウン本来の保湿性や吸放湿性などの機能が回復し、繰り返し使うことが可能なのだ。除塵、洗浄・回復、乾燥、冷却除塵の工程を経て、汚れを完全に除去する。
洗浄したダウンを選別機にかけ、フェザー(羽根)や未熟なダウンも除去。選別機のなかでは、ダウンが完全に開いた状態で大量の空気にさらされるため、アカやホコリが徹底的に取り除かれた、ダウン本来の姿である「無味無臭」に変わる。
こうして新毛以上に手間暇をかけることで、ハウスダストの元になるアカやホコリ、薬剤、アレルギー物質などのない安定した品質のダウンが精製される。
フワフワとして柔らかいイメージのダウンだが、実は丈夫で、100年以上変わりなく使えると言われている。
“品質の証”として世界的に知られる河田フェザーのリサイクルダウンを使ったBAPE®︎のダウンジャケットコレクションは、A BATHING APE®正規取り扱い店舗、BAPE.COMにて順次発される。
お問い合わせ先/A BATHING APE®︎
https://bape.com/
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