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1950年の世界人口はわずか25億人だったが、2000年には2.4倍の約61億人、2022年11月には世界人口が80億人を突破した。だが増加のペースは鈍化している。1950年から2022年までの約70年間におよぶ世界人口の推移を紹介し、今後の世界人口の予測も解説する。
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世界人口は、18世紀半ばから19世紀頃の産業革命以降、急速に増加していった。国連による「世界人口推計-2022年改訂版」を参考に、1950年から2021年まで、世界人口がどのように推移したか紹介する(各年7月1日時点での推計値)。
年 | 世界人口 | 前年比 |
---|---|---|
1950年 | 24億9932万人 | +1.73% |
1951年 | 25億4313万人 | +1.74% |
1952年 | 25億9027万人 | +1.93% |
1953年 | 26億4027万人 | +1.90% |
1954年 | 26億9197万人 | +1.98% |
1955年 | 27億4607万人 | +2.00% |
1956年 | 28億100万人 | +1.96% |
1957年 | 28億5786万人 | +2.05% |
1958年 | 29億1610万人 | +1.98% |
1959年 | 29億7029万人 | +1.70% |
1960年 | 30億1923万人 | +1.57% |
1961年 | 30億6837万人 | +1.66% |
1962年 | 31億2668万人 | +2.10% |
1963年 | 31億9577万人 | +2.27% |
1964年 | 32億6721万人 | +2.15% |
1965年 | 33億3711万人 | +2.08% |
1966年 | 34億641万人 | +2.03% |
1967年 | 34億7544万人 | +1.98% |
1968年 | 35億4681万人 | +2.08% |
1969年 | 36億2065万人 | +2.04% |
1970年 | 36億9539万人 | +2.05% |
1971年 | 37億7016万人 | +1.96% |
1972年 | 38億4480万人 | +1.96% |
1973年 | 39億2025万人 | +1.93% |
1974年 | 39億9551万人 | +1.88% |
1975年 | 40億6943万人 | +1.79% |
1976年 | 41億4256万人 | +1.77% |
1977年 | 42億1577万人 | +1.74% |
1978年 | 42億8965万人 | +1.74% |
1979年 | 43億6558万人 | +1.77% |
1980年 | 44億4400万人 | +1.79% |
1981年 | 45億2462万人 | +1.81% |
1982年 | 46億798万人 | +1.84% |
1983年 | 46億9188万人 | +1.77% |
1984年 | 47億7583万人 | +1.78% |
1985年 | 48億6173万人 | +1.78% |
1986年 | 49億5006万人 | +1.82% |
1987年 | 50億4098万人 | +1.82% |
1988年 | 51億3229万人 | +1.77% |
1989年 | 52億2370万人 | +1.76% |
1990年 | 53億1617万人 | +1.75% |
1991年 | 54億624万人 | +1.62% |
1992年 | 54億9268万人 | +1.56% |
1993年 | 55億7743万人 | +1.51% |
1994年 | 56億6072万人 | +1.46% |
1995年 | 57億4321万人 | +1.43% |
1996年 | 58億2514万人 | +1.40% |
1997年 | 59億648万人 | +1.37% |
1998年 | 59億8731万人 | +1.35% |
1999年 | 60億6775万人 | +1.33% |
2000年 | 61億4889万人 | +1.33% |
2001年 | 62億3074万人 | +1.31% |
2002年 | 63億1240万人 | +1.29% |
2003年 | 63億9389万人 | +1.27% |
2004年 | 64億7575万人 | +1.27% |
2005年 | 65億5817万人 | +1.26% |
2006年 | 66億4141万人 | +1.26% |
2007年 | 67億2594万人 | +1.27% |
2008年 | 68億1159万人 | +1.26% |
2009年 | 68億9830万人 | +1.27% |
2010年 | 69億8560万人 | +1.25% |
2011年 | 70億7312万人 | +1.24% |
2012年 | 71億6169万人 | +1.25% |
2013年 | 72億5059万人 | +1.22% |
2014年 | 73億3901万人 | +1.21% |
2015年 | 74億2659万人 | +1.17% |
2016年 | 75億1347万人 | +1.16% |
2017年 | 75億9982万人 | +1.13% |
2018年 | 76億8379万人 | +1.07% |
2019年 | 77億6495万人 | +1.03% |
2020年 | 78億4095万人 | +0.92% |
2021年 | 79億929万人 | +0.82% |
2022年11月には、世界の人口が初めて80億人を超えた。世界人口1位の座を維持し続けていた国は中国だったが、インドがそれを上回った。日本のように人口が減少している国もあれば、インドのように、人口が増え続けている国もある。世界でみればやはり人口増加の傾向は続いていくようだ。
1950年の世界人口は約25億人。2000年は約61億人だったから、その50年間で人口が2.4倍にも増えた。2022年には世界人口が80億人を突破したため、過去72年間で3.2倍に増加している。
これまでの過去約70年の人口の推移を見ると、1980年代頃まで毎年、2%前後の増加率で増えてきた。増加率がピークを迎えたのは、1963年の2.27%だ。2000年になると1.2%前後の増加率になり、かつては「人口爆発」と言われていたが、その傾向にはブレーキがかかってきているのがわかる。
2020年には増加率が1%を下回った。これは1950年以来はじめてのことで、翌年の2021年には1%以下の水準となった。つまり、世界人口は増加傾向にあるものの、増加率は減少しているのだ。
世界人口が70億人に達したのは2010年。それから、80億人になるまで約12年だった。だが、世界人口の増加のスピードは鈍化しているため、90億人になるまでは約14年半かかり、2037年と見込まれている。そして、2080年代には世界人口が約104億人でピークとなり、2100年頃までその水準が維持されると予測されている(※2)。
年 | 予測される世界人口 |
---|---|
2030年 | 約85億人 |
2037年 | 約90億人 |
2050年 | 約97憶人 |
2080年代 | 約104憶人 |
2100年頃 | 約104憶人 |
ただ、世界人口がこれからも増え続けるなか、考えなければならない問題がいくつかある。
・世界人口が70億人から80億人になったとき、増えた10億人の約7割は低所得国・低中所得国だった
・世界人口が80億人から90億人になるとき、増える10億人の約9割は低所得国・低中所得国となるとみられる
・65歳未満で、2050年までに人口が増加するのは、低所得国と低中所得国だけ
・高所得国と高中所得国で、2050年までに人口が増加するのは、65歳以上だけ
いま人口が増加しているのは、低所得国・低中所得国のみで、高所得国・高中所得国では増加していない。また、高中所得国・高中所得国では少子高齢化が進んでおり、今後は65歳以上の人口が増加していく。
人口構成は国によって大きく異なっていくと考えられる今後。増加のペースは鈍化しても、今後も100億人以上まで世界人口は増えていくものとみられる。これからは、これまで以上に多様性を認めあい、格差について考えなければならない時代がやってくるだろう。
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