Photo by Lily Banse on Unsplash
1950年の世界人口はわずか25億人だったが、2000年には2.4倍の約61億人、2022年11月には世界人口が80億人を突破した。だが増加のペースは鈍化している。1950年から2022年までの約70年間におよぶ世界人口の推移を紹介し、今後の世界人口の予測も解説する。
ELEMINIST Editor
エレミニスト編集部
日本をはじめ、世界中から厳選された最新のサステナブルな情報をエレミニスト独自の目線からお届けします。エシカル&ミニマルな暮らしと消費、サステナブルな生き方をガイドします。
「藻」から化粧品づくりに挑むサキュレアクト ELEMINISTからアンバサダー10名が就任
世界人口は、18世紀半ばから19世紀頃の産業革命以降、急速に増加していった。国連による「世界人口推計-2022年改訂版」を参考に、1950年から2021年まで、世界人口がどのように推移したか紹介する(各年7月1日時点での推計値)。
年 | 世界人口 | 前年比 |
---|---|---|
1950年 | 24億9932万人 | +1.73% |
1951年 | 25億4313万人 | +1.74% |
1952年 | 25億9027万人 | +1.93% |
1953年 | 26億4027万人 | +1.90% |
1954年 | 26億9197万人 | +1.98% |
1955年 | 27億4607万人 | +2.00% |
1956年 | 28億100万人 | +1.96% |
1957年 | 28億5786万人 | +2.05% |
1958年 | 29億1610万人 | +1.98% |
1959年 | 29億7029万人 | +1.70% |
1960年 | 30億1923万人 | +1.57% |
1961年 | 30億6837万人 | +1.66% |
1962年 | 31億2668万人 | +2.10% |
1963年 | 31億9577万人 | +2.27% |
1964年 | 32億6721万人 | +2.15% |
1965年 | 33億3711万人 | +2.08% |
1966年 | 34億641万人 | +2.03% |
1967年 | 34億7544万人 | +1.98% |
1968年 | 35億4681万人 | +2.08% |
1969年 | 36億2065万人 | +2.04% |
1970年 | 36億9539万人 | +2.05% |
1971年 | 37億7016万人 | +1.96% |
1972年 | 38億4480万人 | +1.96% |
1973年 | 39億2025万人 | +1.93% |
1974年 | 39億9551万人 | +1.88% |
1975年 | 40億6943万人 | +1.79% |
1976年 | 41億4256万人 | +1.77% |
1977年 | 42億1577万人 | +1.74% |
1978年 | 42億8965万人 | +1.74% |
1979年 | 43億6558万人 | +1.77% |
1980年 | 44億4400万人 | +1.79% |
1981年 | 45億2462万人 | +1.81% |
1982年 | 46億798万人 | +1.84% |
1983年 | 46億9188万人 | +1.77% |
1984年 | 47億7583万人 | +1.78% |
1985年 | 48億6173万人 | +1.78% |
1986年 | 49億5006万人 | +1.82% |
1987年 | 50億4098万人 | +1.82% |
1988年 | 51億3229万人 | +1.77% |
1989年 | 52億2370万人 | +1.76% |
1990年 | 53億1617万人 | +1.75% |
1991年 | 54億624万人 | +1.62% |
1992年 | 54億9268万人 | +1.56% |
1993年 | 55億7743万人 | +1.51% |
1994年 | 56億6072万人 | +1.46% |
1995年 | 57億4321万人 | +1.43% |
1996年 | 58億2514万人 | +1.40% |
1997年 | 59億648万人 | +1.37% |
1998年 | 59億8731万人 | +1.35% |
1999年 | 60億6775万人 | +1.33% |
2000年 | 61億4889万人 | +1.33% |
2001年 | 62億3074万人 | +1.31% |
2002年 | 63億1240万人 | +1.29% |
2003年 | 63億9389万人 | +1.27% |
2004年 | 64億7575万人 | +1.27% |
2005年 | 65億5817万人 | +1.26% |
2006年 | 66億4141万人 | +1.26% |
2007年 | 67億2594万人 | +1.27% |
2008年 | 68億1159万人 | +1.26% |
2009年 | 68億9830万人 | +1.27% |
2010年 | 69億8560万人 | +1.25% |
2011年 | 70億7312万人 | +1.24% |
2012年 | 71億6169万人 | +1.25% |
2013年 | 72億5059万人 | +1.22% |
2014年 | 73億3901万人 | +1.21% |
2015年 | 74億2659万人 | +1.17% |
2016年 | 75億1347万人 | +1.16% |
2017年 | 75億9982万人 | +1.13% |
2018年 | 76億8379万人 | +1.07% |
2019年 | 77億6495万人 | +1.03% |
2020年 | 78億4095万人 | +0.92% |
2021年 | 79億929万人 | +0.82% |
2022年11月には、世界の人口が初めて80億人を超えた。世界人口1位の座を維持し続けていた国は中国だったが、インドがそれを上回った。日本のように人口が減少している国もあれば、インドのように、人口が増え続けている国もある。世界でみればやはり人口増加の傾向は続いていくようだ。
1950年の世界人口は約25億人。2000年は約61億人だったから、その50年間で人口が2.4倍にも増えた。2022年には世界人口が80億人を突破したため、過去72年間で3.2倍に増加している。
これまでの過去約70年の人口の推移を見ると、1980年代頃まで毎年、2%前後の増加率で増えてきた。増加率がピークを迎えたのは、1963年の2.27%だ。2000年になると1.2%前後の増加率になり、かつては「人口爆発」と言われていたが、その傾向にはブレーキがかかってきているのがわかる。
2020年には増加率が1%を下回った。これは1950年以来はじめてのことで、翌年の2021年には1%以下の水準となった。つまり、世界人口は増加傾向にあるものの、増加率は減少しているのだ。
世界人口が70億人に達したのは2010年。それから、80億人になるまで約12年だった。だが、世界人口の増加のスピードは鈍化しているため、90億人になるまでは約14年半かかり、2037年と見込まれている。そして、2080年代には世界人口が約104億人でピークとなり、2100年頃までその水準が維持されると予測されている(※2)。
年 | 予測される世界人口 |
---|---|
2030年 | 約85億人 |
2037年 | 約90億人 |
2050年 | 約97憶人 |
2080年代 | 約104憶人 |
2100年頃 | 約104憶人 |
ただ、世界人口がこれからも増え続けるなか、考えなければならない問題がいくつかある。
・世界人口が70億人から80億人になったとき、増えた10億人の約7割は低所得国・低中所得国だった
・世界人口が80億人から90億人になるとき、増える10億人の約9割は低所得国・低中所得国となるとみられる
・65歳未満で、2050年までに人口が増加するのは、低所得国と低中所得国だけ
・高所得国と高中所得国で、2050年までに人口が増加するのは、65歳以上だけ
いま人口が増加しているのは、低所得国・低中所得国のみで、高所得国・高中所得国では増加していない。また、高中所得国・高中所得国では少子高齢化が進んでおり、今後は65歳以上の人口が増加していく。
人口構成は国によって大きく異なっていくと考えられる今後。増加のペースは鈍化しても、今後も100億人以上まで世界人口は増えていくものとみられる。これからは、これまで以上に多様性を認めあい、格差について考えなければならない時代がやってくるだろう。
ELEMINIST Recommends