TerrUPが使用済みの竹割り箸を再利用したテーブル「TAKEZEN TABLE」を開発し、2023年8月31日、ECサイトにてリリースした。竹箸が織りなす幾何学的な模様と、国内の板金メーカーと開発したユニークな形のアイアン脚が特徴だ。
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ふだん何気なく使用し、廃棄されている割り箸。私たちが使用している割り箸の98%は海外からの輸入品だ。しかし、3〜4年かけて成長し、製造され、消費者の手元に届くまで数週間かけて運ばれている割り箸は、たった数時間の使用のみで大量に廃棄されている。割り箸には木製・竹製の2種類がある。木製割り箸は紙などに再利用されるが、竹製は紙の原料になるチップにすることができず、繊維が残ってしまうという問題から再利用することが難しい。
この問題を解決するために生まれたのがTerrUPの竹割り箸を使用したアップサイクルテーブル「TAKEZEN TABLE」だ。
代表の村上勇一氏が飲食店で働いていた際、宴会後に大量に捨てられる割り箸を見て、割り箸を木材という”材料”として再生できないかと考えたことが開発のきっかけとなった。その後、割り箸卸業者や成形加工業者といった企業と協業し、使用済み割り箸の回収、回収した割り箸の成形などの仕組みを構築しながら、竹割り箸のデザイン性・特性を最大限に活かした商品を開発した。
天板は、すす竹色と白色の割り箸が自然に混ざり合い、自然な木目を表現しており、天板の表面は割り箸だと言われないと気づかないぐらい滑らかな手触りに仕上がっている。またテーブル天板によく使用されるメラミン化粧板と同等の表面硬度を有している。
竹割り箸のデザインを最大限に活かした4種類の天板デザインを展開。
「TAKEZEN TABLE」はお好みの天板とアイアン脚を自由に組み合わせることができる。アイアン脚はシンプルなスクエア型、ワークデスクにぴったりなZ型、個性あふれるN型、横からの見え方がスリムなフラットバーを使用した脚がある。これらは厳格な精度が求められる板金加工品を請け負っている業者と共同で開発したもので、お客様に他にはない天板とともにアイアン脚も楽しんでいただきたいという思いから誕生した。
割り箸が廃棄されるまでに排出されるCO2、国内の放置竹林や森林の適正な循環などを考慮すると、国産の割り箸または洗い箸が飲食店やホテルで使われることが一番だ。しかしお箸は事業形成の上で必要不可欠な存在であり、コスト面、割り箸のハンドリングの良さ、お店の雰囲気づくりなどを考慮すると、すべての飲食店、ホテルにおいて国産割り箸、洗い箸に変わることは現実的に難しく、輸入の竹割り箸がゼロになることはない。このことから竹割り箸の使用期間を少しでも長くするためにこの事業がスタートした。
事業の最終的な目標としては、飲食店やホテルなどで回収された竹割り箸がもう一度同じ場所に違う商品として還っていくというサイクルを構築すること。
その第一歩として、生活者に喜んでもらえる商品を製造、販売し実際に使っていただくためにECサイトをリリースした。
TerrUP代表の村上氏は「今回は竹割り箸を使いましたが、世の中にはまだまだ”未知なる素材”であふれている。例えば内装などに使われるデザイン性豊かなふすま紙は加工上、どうしても最後まで使い切ることができずそのまま大量に捨てられている。TerrUPではこのように廃棄せざる得ないものをアップサイクルし、多くの人が工夫すれば再利用できるものを京都から発信し、目を向けるきっかけをつくりたい。」と語る。
9月5日(火)〜9月15日(金)(平日 9:00-21:00、土曜 10:00-18:00 日曜日休み)リリースに伴う特別企画として、京都信用金庫が運営しているQuestionにて商品を展示予定だ。
お問い合わせ先/TerrUP
https://terrup.jp/
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