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ポリアモリーとは関係者全員の同意を得た上で複数のパートナーと関係を結ぶ恋愛スタイルのこと。本記事ではポリアモリーの意味や特徴を解説。ポリアモリーについて理解を深めるためにおすすめの本やコミュニティも紹介している。
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ポリアモリーとは、関係者全員の同意を得たうえで複数のパートナーと関係を結ぶ恋愛スタイルのこと。1990年代にアメリカの非営利団体「ラヴィング・モア」が使い始めたのが始まりだとされている。ポリアモリーを実践する人をポリアモリストという。
ポリアモリーは、すべての関係が透明で健全なものであり全員の同意があるという点で、浮気や不倫とは異なる。また身体的・精神的に持続的な関係である点も特徴の1つ。
ポリアモリーに対する言葉として、特定のパートナーと関係を結ぶ「モノガミー」がある。一夫一妻制の恋愛スタイルであるモノガミーと比べると、ポリアモリーを実践する人の数は少なく、新しい価値観といえる。
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新しい恋愛スタイルとして浸透し始めているポリアモリー。では、ポリアモリーとは具体的にどのような恋愛スタイルなのだろうか。ここではポリアモリーの3つの特徴を解説する。
ポリアモリーとは、関係者全員の合意を得た上での関係のこと。合意を得ているという点で浮気や不倫とは異なる。例えばAさんが、Bさん、Cさんと交際をしている場合、AさんとBさんのデートの予定をCさんが知っていたり、AさんとCさんの会話の内容をBさんが知っていたりする。
ポリアモリーでは、透明なコミュニケーションとオープンな関係を重視したうえで、お互いを尊重することを大切にしている。 関係者が増えるときや何か問題が発生したときは、そのつど話し合いをおこない、合意を得たうえで関係を築く。それぞれが納得するまで話し合い、意思決定をおこなうことで、よりよい関係性を築いているのである。
ポリアモリーは身体的・精神的にパートナーとして持続的な関係性である。一度きりの身体的な関係など一時的なつながりとは異なる。モノガミーが一般的な日本社会において、複数人を同時に愛するポリアモリーは不誠実だと思われてしまうこともあるが、ポリアモリーでは身体的なつながりに加えて、精神的なつながりを大切にすることも多い。時間と努力をかけて長期的な関係を築くポリアモリーは、誠実で豊かな関係であるといえる。
ポリアモリーは複数の相手とパートナー関係を結び、排他性にとらわれない傾向がある。ポリアモリーにもタイプがあり、「自分は複数人と付き合うけど恋人には他の人を好きになってほしくない」「お互いに複数の恋人がいてOK」などさまざま。
同じポリアモリーであってもそれぞれ価値観が異なるため、パートナーは独立した個人として尊重される。ポリアモリーの関係者は、相手の個性や考え方を受け入れ、ともに意思決定をおこなうことを重視している。パートナーの価値観を大切にし、自由なつながりを尊重することで、安心感や満足感を生み出している。
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ポリアモリーは、1990年代から広まった新しい概念であり、ポリアモリストの数もあまり多いわけではない。そのため悩みを抱えてしまったり、他の人から誤解を受けやすかったりするなどネガティブな一面もある。ここではポリアモリーが抱える悩みや誤解について、くわしく見ていこう。
近年浸透しつつあるものの、ポリアモリーは従来のモノガミーに比べると一般的に理解されにくい概念。ポリアモリーは複数のパートナーと関係を築くという特徴があるため、浮気や不倫を疑われたり、本当の恋愛を知らないと思われたりと、誤解されやすい現状がある。
また「複数のパートナーがいるなんておかしい」「病気なのでは」など批判されることも少なくない。このような批判を恐れてポリアモリーをカミングアウトしない人も多く、ポリアモリーという考え方が偏見を持たれやすい現状がうかがえる。
ポリアモリーは複数のパートナーと精神的・身体的な関係を築くため、「浮気性」「性に奔放」だと思われることがある。たしかに複数のパートナーと関係を築くという点は浮気や不倫だと思われやすいが、一度きりの身体的な関係ではなく、長期的かつ合意のうえで成り立つ関係である。
ポリアモリストであっても、独り身を偽ったり、関係者の合意なく関係を持つことは、相手を裏切る行為。ポリアモリストは合意なしで関係を広げることはなく、コミュニケーションを重視している。
日本の婚姻制度は、通常2人のパートナーの関係に焦点を当てている。しかしポリアモリーは複数人で関係性を築くため、婚姻制度に適応していない。これにより、法的な権利や子育て、財産の取り決めなどの面で問題が生じることがある。
婚姻関係を結んだうえで複数人と関係を築くと法律に反することになるため、意図的に結婚という形をとらないポリアモリストも多い。また関係者全員の合意を得たうえで、「Aさんとは結婚」「Bさんとは同棲」のようにオープンマリッジスタイルをとる人もいる。
また近ごろでは「将来1人で子育てをするのが不安」「子どもが産めないから複数人で家族になりたい」といった理由でポリアモリーに興味を持つ人も増えてきている。性愛だけではなく、愛やつながりといった側面でポリアモリーが注目を集めている。
ここではポリアモリーへの理解を深めるためにおすすめの本やコミュニティを紹介。当事者の実体験をまとめた本もあり、ポリアモリーの日常を知ることでより理解を深められるのではないだろうか。
性愛論・家族研究を主な研究領域とし、ポリアモリーのワークショップも開催する著者がポリアモリーについてまとめた作品。ポリアモリー・ムーブメントの背景やポリアモリスト(ポリアモリーを実践する人)になった理由、ポリアモリーライフなどさまざまな観点からポリアモリーについて述べており、フィールドワークを通してポリアモリーを実践する人びとのリアルな声を伝えている。
コンテンツ配信サイト「cakes」で連載していた「わたし、恋人が2人います」企画の書籍化。著者きのコさんは、男性Aさんと同棲しながら、別の恋人とも付き合っている30代の女性。 きのコさんはポリアモリーという恋愛スタイルに出会うまで、複数の人に恋愛感情を抱くことに罪悪感を抱き、もがき苦しんでいたそう。
この本ではきのコさんの経験を通して、複数の人に恋をしてしまう苦悩や、ポリアモリーという恋愛スタイルを築くことを追体験できる。人と向き合うことで生まれる心の揺れ動きが、共感を集める作品になっている。
ポリーラウンジとは、ポリアモリーやポリガミー、ポリフレンドリーな方のための交流会のこと 。ポリアモリーの実践の有無に関わらず、相手を尊重できる人であればだれでも参加可能。ポリアモリーをはじめとした、ノンモノガミーな恋愛・ライフスタイルについて交流する会になっている。関東・関西各地で開催されており、オンラインでの実施もおこなわれているため、参加しやすいのもうれしい。
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ポリアモリーとは、お互いの同意を得たうえで複数のパートナーと関係を築く恋愛スタイルのこと。従来のモノガミーと比べると、あまり浸透しておらず、新しい概念といえる。
複数のパートナーと関係を築くため誤解されてしまうことも少なくないが、信頼に基づいた誠実な恋愛スタイルである。ポリアモリーであってもモノガミーであっても、相手のことを想う姿勢は変わらない。
ポリアモリーをはじめ、多様な愛のかたちを尊重することで、ひとりひとりが過ごしやすい世界につながるのではないだろうか。
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