船場「KISARAZU CONCEPT STORE」内装工事でリサイクル率100％を達成

「KISARAZU CONCEPT STORE」内装工事で排出される産業廃棄物のリサイクル率100％実現

６月８日、規格外品やデッドストック品などの服に光を当て、新たな買い物体験を提案する「KISARAZU CONCEPT STORE」が開設した。

環境負荷に配慮した新素材やアップサイクル商品、新しいものづくりの技術を紹介するなど、ファッション業界の未来を考えながら、ここで新たなサイクルを生み出す。

内装設計・施工および外装デザインを担当したのは、株式会社船場とそのグループ会社。

三井不動産によるファッション業界の余剰在庫解決や環境負荷軽減に向けた新たなチャレンジに対し、業界に先駆け推進するエシカルデザインによる持続可能な手法で空間づくりを行い、内装工事で排出される産業廃棄物のリサイクル率100％を実現した。

1947年の創業より商業施設づくりを生業に繁栄してきた船場グループでは、2012年より段階的に行われた「三井アウトレットパーク 木更津」の開発計画や外装デザイン、内装施工を担当してきた。

今回、その隣接地に開設された「KISARAZU CONCEPT STORE」で、株式会社スマイルズプロデュースのもと、内装設計・施工を担当。外装デザインをグループ会社のノンスケール株式会社にて担当した。

「KISARAZU CONCEPT STORE」は、ファッションを楽しむテーマパークであり、業界に先駆けファッション業界の余剰在庫の課題解決を目指す実験場。

船場は、これまで培ってきた商業施設開発のノウハウと、人や地域社会、自然環境へ“おもいやり”の視点を持つ「エシカルデザイン」をかけ合わせ、「みんなで新しいサイクルをつくる店」という施設コンセプトを体現する持続可能な施設づくりを行った。

船場のエシカルデザインによる空間づくり

内装設計では、船場の「エシカルデザイン」の知見を活かし、サステナブルな店として空間づくりにおいても新たなサイクルを生み出す取り組みを実施した。

将来的なマテリアルリサイクルを考慮した設計

設計段階から、将来的なリニューアルや廃棄を想定し、マテリアルリサイクルしやすいよう、単一の素材を用い、ばらしやすい造作や什器の計画を行った。

壁や木単菅（木製のパイプ）、波板などの建設資材を、そのまま仕上げ材として使用している。

エシカルマテリアルの活用

再利用が難しい古紙と廃プラスチックをリサイクルした合成木材や、古い建物を解体した古煉瓦などのエシカルマテリアルを活用。

エシカルマテリアルとは、船場独自の選定基準と視点で集めた、未来にやさしいマテリアルを指している。

アップサイクルチェア

廃棄予定の衣類などをアップサイクルしたチェアを制作してレストスペースに配置した。

リサイクル製品の活用

100％リサイクル原料でできたパレットを利用して什器や、売り場の階段、床を製作した。

什器の改修・再利用

三井不動産やスマイルズと関連のある企業および店舗で使われていた什器を修繕し再利用した。

ゼロウェイストな内装施工

船場は、工事で排出される廃棄物を計画的に管理し、従来数値化が難しかった中間処理以降のトレーザビリティを丁寧に行うことにより、リユース、リサイクルのネットワークを構築し、できる限り廃棄物を出さない内装工事を行っている。

「KISARAZU CONCEPT STORE」は、サステナビリティに特化した施設であることから、船場は、中間処理会社との連携のもとゼロウェイストを目指し、内装工事で発生する廃棄物のリサイクル率100％を達成した。

お問い合わせ先／株式会社船場
https://www.semba1008.co.jp/ja